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ゲート 代行者かく戦えり
装甲車両解説(日本編)その2
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ン:4ストローク直列4気筒液冷ターボチャージド・ディーゼル

最大速度:100km/h

航続距離:800km(推定)

乗員数:4名


16式機動戦闘車(略称MCV)は、陸上自衛隊初の本格的な火力支援用の装輪式装甲車である。本車の開発の中心となったのは、防衛省技術研究本部(TRDI)の陸上装備研究所(神奈川県相模原市)である。積極的に戦闘に参加する点から「戦闘車」に分類されている。試験運用も兼ねて自衛隊特地派遣部隊が現地に持ち込んだ車両の一つであり、現地では戦闘任務や威力偵察任務に使用されている。


機動戦闘車の試作・生産の主契約者は、これまで陸上自衛隊の全ての装輪式装甲車の開発に携わってきた小松製作所ではなく、戦車開発を専門に手掛けてきた三菱重工業が指名されている。この理由については様々な憶測があるが、本車が対戦車戦闘用の車両であることから戦車開発の経験が豊富な三菱が選ばれたとも考えられる。


三菱重工業は機動戦闘車の車体部の開発を担当し、車体を構成する防弾鋼板は三菱長崎機工が開発した。機動戦闘車の開発には他にも多くの国内メーカーが携わっており、主砲を日本製鋼所、FCS(射撃統制システム)を三菱電機と日本電気、
弾道計算機を横河電機、視察照準用の光学機器をニコンとトプコン、画像処理関係を富士フイルム、
砲安定化装置を多摩川精機が担当している。機動戦闘車は2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ以降の世界情勢を念頭に、2004年に策定された防衛計画の大綱を基準に開発された新ジャンルのAFVである。


この種の車両に期待される任務は普通科(歩兵)に対する火力支援であるが、
防護力の重視によって車重量が嵩んでいる戦車とは違い、
路上での高機動力や軽量さを活かした緊急展開任務が主となっている。この車両は戦車には該当しないが、大口径の主砲を砲塔に備える姿から、俗に装輪戦車と呼ばれることもあり、戦車が担っていた任務を一部代替すると目されている。
そのために機動戦闘車はまるで戦車のように直接的な火力支援や、対戦車戦闘をできることを目標にされている。


特筆すべきはその火力が74式戦車と同等であることと、装輪車両の弱点である命中精度の低さを高度な射撃管制と能動的な揺動抑制(アクティブ・サスペンション)によって克服が目指されている点である。しかし、履帯(クローラー)を有しないため戦場機動力に劣り、重量に制限があるため同世代の主力戦車に準ずる火力や装甲を与えることは困難である。それゆえ機動戦闘車は戦車を完全に代替するものではなく、10式戦車と並行して配備される見通しである。


機甲師団や教育部隊など戦車が必要不可欠な部隊は別として、本州や四国といった戦車の重要性が低いと看做されている部隊では戦車
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