機動戦艦ナデシコ
1431話
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「え? あれ? えっと、言ってませんでしたか?」
「何がだ?」
白鳥の口調から、何かの機密のようなものがあるというのは予想出来たが、それを聞いた覚えはない。
……もしかして、何かを言おうとしたけどエザリアの映像ですっかり忘れてたのか?
うん、何だかんだと白鳥にも地味にドジなところがあるのを考えると、普通にその可能性がありそうな気がする。
そして事実……次の瞬間に白鳥の口からでたのはそれを示す言葉だった。
「木連では長年に渡り次元跳躍……シャドウミラーの言葉で言うと転移の研究をしてきました。その結果、次元跳躍門を使った生身での転移は不可能だという事が分かったのですが、同時にパイロットの遺伝子を操作すれば次元跳躍門の転移に耐えられるという事が分かっています。そして優人部隊というのは、その遺伝子操作をした者達の事なので、問題なくジンシリーズでの次元跳躍は可能です」
「……遺伝子操作、か」
別にその言葉にそこまで忌避感を持っている訳ではない。
そもそもプラント出身のイザークやエザリアは遺伝子操作されたコーディネイターなのだから。
それに遺伝子操作された訳ではないが強化人間のアウル達がいるし、Wナンバーズやレモンといった風に遺伝子操作に近い技術を使って生み出された者は他にも大勢いる。
そして何より、スライムによって鬼神や悪魔、精霊を取り込み、闇の魔法の暴走によって最終的には混沌精霊となってしまった俺がいる。
その辺を考えれば、遺伝子操作? ふーん。というのが正直な気持ちだ。
だが、白鳥の方はそんな俺の態度に驚いたのだろう。慌てたように口を開く。
「アクセル代表、その……何とも思わないんですか?」
「別に? そもそもシャドウミラーには人造人間だっているんだから、遺伝子操作程度で別に驚くような事はない」
個人的にナデシコ世界で使われているナノマシンについては悪い印象が多いが、それだってシャドウミラーで使わないってだけで、この世界で普通に使う分には全く問題ないんだし。
……ナノマシンはなぁ。どうしても暴走するようなイメージしかない。アインストとか。いや、アインストは別にナノマシンじゃないか。
俺が生まれた世界で戦ったアインストは、トラウマ的な傷を残している。
それでも次の世界でアインスト共の親分を消滅――正確にはヒリュウ改やハガネの部隊から掻っ攫った感じだったが――させたので、その辺は大分マシなんだが。
「そうですか。それを聞いて安心しました。とにかく、次元跳躍を使う事によってジンシリーズは非常に高い能力を誇ります」
「だろうな」
書類を読む限りだと、ジンシリーズの転移可能な距離はそこまで長くはない。
だが、代わりにシステムXNとは違って転移フィールドの生成という手間は
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