機動戦艦ナデシコ
1431話
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には圧倒的にファブニールの方が大きいんだが。
また、相転移エンジンを搭載しているというのも少し驚きだ。
今までは戦艦にしか搭載出来なかった相転移エンジンだったが、曲がりなりにも人型機動兵器に相転移エンジンを搭載出来るまで小型化したんだから大したものだ。
この辺、俺が木連を侮っていたという証になるんだろう。
勿論特機級の機体にようやく相転移エンジンを搭載出来るのだから、シャドウミラーから見ればまだまだ未熟と言ってもいい。
だがそれでも、木連のように人型機動兵器の概念がそこまで発達していない状態でこの成果というのは非常に大きい。
また、機体の大きさや相転移エンジンを活かした強力な武装も装備している。
例えばナデシコやヤンマでお馴染みのグラビティブラストや、こちらはきちんと役に立つのかどうか分からないがその巨体を利用したロケットパンチ、それと口からレーザーも発射可能らしい。
さすがに準特機級と呼ぶべきか、この世界の人型機動兵器として考えれば極めて強力な攻撃力を持っている。
更にこのジンシリーズが強力なのは攻撃力だけではない。ナデシコ世界のバリアとしては強力なディストーションフィールドまでも装備している。
これもまた、相転移エンジンの恩恵だろう。
つまり、ダウンサイジングされたナデシコのようなものな訳だ。
それでいて準特機級……全高30m程度まで小型化する事に成功している。
更に……と、書類の続きを読んでいき、そこに書かれている内容を見て白鳥の顔をマジマジと見つめる。
「これは……どうなっている?」
「はい? 何がでしょう?」
白鳥の方は俺が何を言っているのか本気で意味が分からないといった様子でこっちを見てくるが……そこに書かれている内容は、明らかに俺の予想の範囲外のものだった。
「ここにはジンシリーズは単独で転移可能とあるが?」
俺の知ってる限り、このナデシコ世界の転移はシステムXNと違って生身の人間には転移は不可能だった筈だ。
その証拠が、以前俺が火星で見つけた駆逐艦のクロッカスだろう。
地球でミスマルがミロンガ改を奪おうとして襲ってきた時に姿を現したチューリップに丸呑みされ、結果として火星に転移していたのだが……その乗員は皆が姿を消していた。
死体も残らないようにして、文字通りの意味で消滅してしまっていたのだ。
クロッカス程の駆逐艦ともなれば、乗員の数は100人近い筈だ。特にナデシコと違って自動化がそこまで進んでいないという事もあり、人数は多かったと思われる。
その100人近いだろう乗員でさえ消滅してしまったのに、ジンシリーズではその転移を扱うといういうのだから疑問に思っても当然だろう。
だが、白鳥は寧ろ俺のその質問に驚いたように目を大きく見開く。
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