108部分:第十三話 帰還してその一
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第十三話 帰還してその一
第十三話 帰還して
「そうか、では残ったのはベルゼブブだけだな」
「はい」
デスマスクは教皇の間で戦いの顛末を教皇に報告していた。その隣にはサガが控え二人は片膝をついて教皇の前に控えつつ報告をあげていたのだ。
「その通りです。申し訳ありませんがあいつだけは取り逃しました」
「それはいい」
シオンはそれは気に留めていなかった。
「ベルゼブブのカナンは八大公の一人」
そしてこのことを言う。
「ならば相当の実力者だ」
「何、大したことはなかったありませんでした」
「軽口はいい」
流石にシオンにはデスマスクの軽口も通用しなかった。
「あの男の実力は他ならぬ御前自身がよくわかっている筈だ」
「・・・・・・確かに」
彼にこう言われてはデスマスクもその軽口を止めるしかなかった。沈痛な顔になり彼の言葉に頷くのだった。そうするしかないのだった。彼といえど。
「御前の技を相殺したな」
「その通りです」
このことも述べた。
「こんなことははじめてですよ。俺の技を相殺するなんてね」
「それだけの相手ということだ」
やはりシオンは冷静にデスマスクに告げた。
「これで他の九人も全て相手にしていたならば御前は無事では済まなかった」
「ええ、それは」
このこともまた認めるしかなかった。自信家のデスマスクが。
「あの男の実力を考えればな。やはりサガよ」
「はい」
ここでサガに声をかける。サガもそれに応える。
「御前を行かせて正解だったか」
「おそらくは」
「戦皇アーレスはかなりの実力者」
このことはシオンもよく認識していた。
「その配下である狂闘士もかなりの力を持っている。少なくとも」
そしてまた言った。
「白銀聖闘士や青銅星闘士では及ばぬ」
「つまり俺達しかいないってことですね」
「そう、その通りだ」
そしてデスマスクの言葉に声で頷いたのだった。
「白銀や青銅の者達は雑兵達を相手にしてもらう」
「ああ、全員無事ですよ」
デスマスクはこのことを思い出したように教皇に報告した。
「ピンピンしてますよ、全員ね」
「それは何よりだ」
シオンは仮面の裏でそのことを喜んだ。
「あの者達に死なれては困る」
「俺としちゃ結構足手纏いでしたけれどね」
ここではいつものデスマスクになっていた。
「まあそれでも。一人旅よりは面白かったですよ」
「そうか」
「あの連中は雑兵の相手でしたよ。まああいつ等なりにやってはいましたね」
「それは何よりだ」
「あと教皇」
デスマスクはまたシオンに述べる。
「敵の雑魚ですけれどね」
「インプ達か」
「ええ。数はこっちの兵隊よりずっと多いですよ」
このことをシオ
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