暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
外伝〜トールズ士官学院制圧作戦〜前篇
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
同日、20:30――――



陽も暮れ、既に夜になったその頃、”トールズ士官学院”にいる士官学生や教官達を見張っている領邦軍の兵士達は次々と突撃して来るプリネ率いるメンフィル軍への対処のために大混乱に陥っていた。



〜トールズ士官学院・1年Z組〜



「何だ?やけにうるさいな…………」

「血の匂い……戦いが始まっている……」

眼鏡の男子―――マキアスは突如聞こえ始めてきた喧騒を聞いて眉を顰め、銀髪の少女―――フィーは静かに呟き

「みんな!あれを見て!!」

窓の外で景色を見ていた紅毛の少年―――エリオットは驚きの表情で叫んだ。そしてその場にいるクラスメイト達は全員窓に近づいて外の景色を見つめるとそこでは正門前でメンフィル軍と領邦軍の兵士達が殺し合いをしていた!

「あ、あれは……!」

「メンフィル軍だと!?馬鹿な…………もうここまで攻めてきたのか!?いくら何でも早すぎるっ!!ハーケン門から来たとしてもかなりの距離があるぞ!?」

メンフィル軍を見た眼鏡の女子―――エマは信じられない表情をし、金髪の男子――――ユーシスは目を見開いて声を上げた。

「あれ?メンフィルがここまで来たという事はクロウ達は負けちゃったって事だよね?クロウ達が操縦する”機甲兵”も全然姿を現さないし。」

その時ある事に気付いた帽子の少女―――ミリアムは首を傾げて呟き

「あ…………!」

「…………恐らくそうであろうな……」

「クロウ………………」

「空の女神(エイドス)……そして風よ……どうか彼の魂に安息を…………」

ミリアムの言葉を聞いた金髪の女子―――アリサは目を見開いて声を上げ、青髪の女子――ラウラは重々しい様子を纏って呟き、エリオットは辛そうな表情になり、褐色の青年―――ガイウスはその場で祈った。

「…………?ねえ、ラウラ。”光の剣匠”もいるけど。」

その時外の戦いの様子を見ていて何かに気付いたフィーはある方向に指を向け

「何だとっ!?―――――父上!?な、何故メンフィル軍と共に…………!?」

フィーの言葉を聞いたラウラは驚いた後、戦場で次々と領邦軍の兵士達を斬り殺しているヴィクターを見て信じられない表情をし

「うわ〜……よく見たら凄いメンツだな〜……”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”、”蒼黒の薔薇”、”剣帝”に加えて”魔弓将”までいるし…………こりゃ、完全に領邦軍の負けだね。」

「ええっ!?」

そしてミリアムが呟いた言葉を聞いたアリサは驚き

「ば、馬鹿な……皇族までいるという事は本隊と言ってもおかしくないぞ!?士官学院を落とす為に何故メンフィルがそこまで本気になる…………!?」

ユーシスは領邦軍の兵士と戦って
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ