外伝〜アンゼリカの道〜
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を丸くし、エイフェリアは眉を顰めた後真剣な表情で尋ねた。
「これでも愛郷心は持っていてね。今まで私を慕ってくれていたルーレの市民達やザクセンの鉱山員達が今後の状況で不安がっている中、彼らやログナー家が納めていたノルティア州に済む民達の為に私も何かしてあげたいんだよ。」
「どうやら娘は内戦を起こした父親と違って、”貴族”としてまともな思考を持っているようですわね。」
「フム…………その話が本当ならば市民達にも安堵感が生まれ、領地経営もスムーズになるであろうから、一考の余地はあるな………―――――よかろう。その話についてはメンフィルと相談し、判断する。―――指示があるまではホテルに部屋を取って待機しておけ。宿泊費用程度ならばわらわ達の方で出そう。…………まあ、指示が来るとしても今回の戦争が終わってからになるであろうから、戦争が終わるまでは外に出てルーレ内の様子を見回る程度なら出歩いても構わん。」
頭を上げ、決意の表情で言ったアンゼリカの話を聞いたリューンは意外そうな表情をし、エイフェリアは考え込んだ後アンゼリカを見つめて言った。
「感謝致します。………それでは着替えと荷物の用意をする為に自室に戻らせてもらっても構わないですか?用意が済み次第すぐに屋敷を出ますので。」
「うむ。宿泊場所が決まったら、屋敷を守る兵達に知らせよ。」
「かしこまりました。――――それでは失礼いたします。」
そしてアンゼリカは部屋を出て行って自室で着替えた後荷物を纏めて屋敷を出て、空を見上げ
(落ち着いたら君達の所にも、必ず顔を出すよ。トワ、ジョルジュ……それにアリサ君達も。クロウは…………できればどこかで生きている事を女神に祈っているよ。)
かつて自分が過ごした士官学院の仲間達の顔を思い浮かべた後、その場から去って行った…………………
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