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『零と先輩』
『カウンセリング』

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楽しい1日が少しでも長くと願う零。
それでも時間は止まらず、逆に、そんな零を嘲笑うように楽しい時間を奪ってく。

零は異常者扱い。
施設では定期的にカウンセリングを受けるのが強制となっている。
そしてスクールカウンセリング。
更に、総合病院の精神神経科への通院。

こういうところは現状を少しでも良くする為に通うという認識だけど、違うのか...。
零の現状では、カウンセリングに行く時間が無駄。
むしろ、楽しい時間を妨害されてるから迷惑でしかない。

それに、行ったところで良くなることもない。
罵られたケースもあった。
変態な質問ばかりするケースもあった。

零の過去をベースに話すので性的要素が含まれるのは解る。
養父からのレイプや複数人からの強姦など性被害もあったから。
それでも明らかに興味本位で聞いてるのが解る変態だった。
今の時代なら訴訟問題だっただろう。

先輩に、学校で受けさせられているカウンセリングが嫌だと話した。
病院は先生に連れて行かれるので逃げれないけれど、学校内なら何とか逃げれると思ったから。

カウンセリングがある放課後、先輩に頼んで逃げれる状況をつくってもらったことがある。

大袈裟に聞こえるかもしれないけど決して大袈裟じゃない。

零にとっては1日1日が大切で、1分1秒さえも大切な学校生活だった。

だから、先輩との時間を、楽しい時間を、誰にも邪魔されたくなかった。

それは、切実な願いだった。



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