装甲車両解説(日本編)その1
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の機甲部隊の主力を務めるのが予測されるので、対抗するために新型戦車は120mm級の戦車砲と高い防御力を備える複合装甲を装備することが求められた。
開発の中心となったのはTRDIの第4研究所(2006年7月に陸上装備研究所に改組、神奈川県相模原市)で、民間側の主担当企業はこれまでも一手に陸上自衛隊の戦車開発を引き受けてきた三菱重工業であった。三菱重工業は車体・砲塔と機関系を開発し、三菱電機、
富士通、日本電気がFCS、主砲と自動装填装置は日本製鋼所、
弾薬はダイキン工業が開発を担当した。
120mm滑腔砲向けの自動装填装置の開発は世界初となったが、
当初から主砲に関してはドイツのラインメタル社製44口径120mm滑腔砲Rh120をライセンス生産するをライセンス生産したものを搭載することがほぼ決まっていたが、そのための比較素材として国産の120mm滑腔砲と弾薬が試作されることになった。そしてラインメタル社製120mm滑腔砲と国産120mm滑腔砲の比較射撃試験を行った結果、国産砲はラインメタル社製砲を上回る装甲貫徹力を示した。
このため関係者の一部が主砲を国産砲にするべきであると強く主張し、主砲をラインメタル社製砲のライセンス生産にするか国産砲を採用するかを巡って長期に渡って議論が続けられることになった。
結局、国産砲の製造コストがラインメタル社製砲をライセンス生産した場合よりも高くなってしまうという理由で、最終的にラインメタル社製120mm滑腔砲のライセンス生産を行うことが決定したが、
結論が出るまで長い時間を要したことで第2次試作を開始するのが予定より大幅に遅れてしまい、それに伴って90式戦車の制式化も当初の予定より数年遅れる結果となった。
結局90式戦車では国産砲の採用は実現しなかったが、その後90式戦車用の120mm滑腔砲のライセンス生産を一貫して手掛けた日本製鋼所はこの経験と持ち前の高い技術力を活かし、
陸上自衛隊の最新鋭MBTである10式戦車用にラインメタル社製砲を上回る高性能120mm滑腔砲を開発することに成功した。
日本の戦車開発は、
世界の主力戦車が第2世代へと移行する中に制式化された先々代の61式戦車、第2世代戦車としては他国に並ぶ性能を有するものの、やはり世界の情勢は第3世代戦車に移行している中の制式化という一歩遅れることとなった先代の74式戦車と、
他国の後塵を拝する状況であったが、
ようやく本車に至り、他国新鋭戦車に並ぶ能力を持つに至ったのだ。
前述のように、90式戦車の主砲はドイツのラインメタル社製の44口径120mm滑腔砲Rh120を日本製鋼所でライセンス生産したものを搭載している。120mm滑腔砲は西側の戦後第3世代MBTの標準武装ともいえるもので、イギリ
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