装甲車両解説(日本編)その1
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74式戦車の加速性能は0-200m加速が25秒、登坂能力は60%(堅硬土質において)、
超堤能力は1.0m、
超壕能力は2.7m、
最小回転半径は約6m。履帯幅は550mmとなっている。燃料消費量は2.5L/km(時速35km/h時、水平堅硬道において)。搭載燃料は主タンク780L、補助タンク200Lとなっている。
後に登場する諸外国の第3世代戦車と同一条件で74式の加速性能を比較した場合、
レオパルト2A4が推定23.5秒、M1エイブラムスの試作車XM1が推定29秒であることから、74式の加速性能は0-200m区間に限定した場合、諸外国の第3世代戦車と同等水準と言える。本車のパワーウェイトレシオを考慮すると最高速度よりも加速性能を重視したものと考えられる。エンジンは戦前以来の伝統である空冷ディーゼルエンジンで、2サイクルツインターボのエンジンはパワーバンドが狭いが瞬発力に優れるため、これも悪路における機動性向上に寄与している。
74式戦車の主砲は、
イギリスの王立造兵廠が開発した51口径105mmライフル砲L7A1に日本製鋼所が独自の改修を施した砲尾部を組み合わせたものが搭載されている。L7系の105mmライフル砲は西側の戦後第2世代MBTの標準武装ともいえるもので、
本来L7A1の閉鎖機は水平鎖栓式であるが、74式戦車の主砲の砲尾部は垂直鎖栓式に変更されている。
74式戦車が使用する砲弾は運動エネルギー弾がL28A1 APDS(装弾筒付徹甲弾)、
M735 APFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)、
93式APFSDSの3種、
化学エネルギー弾が75式HEP(粘着榴弾)、91式HEAT-MPの2種となっている。L28A1は74式戦車が当初から使用したイギリス製のAPDSで、射距離1500mで240mm厚のRHA(均質圧延装甲板)を貫徹することが可能であった。
M735はアメリカが1970年代中頃に開発したもので、西側で最初に実用化されたAPFSDSである。射距離1500mで360mm、
2000mで325mmのRHAを貫徹することが可能で、戦後第2世代までの旧ソ連製MBTを遠距離から撃破できる威力を持っていた。
74式戦車に使用が開始されたのは1984年で、ダイキン工業がライセンス生産を担当した。93式APFSDSはダイキン工業が開発した初の純国産APFSDSで、1993年に制式化されている。装甲貫徹力は公表されていないが射距離2000mで424mm程度と推定されている。
HEPは通常の榴弾と異なり装甲目標と非装甲目標の両方に使用することができるもので、75式HEPを装甲目標に使用した場合は120〜150mm厚の装甲板を内部剥離させることができる。91式HEAT-MPはダイキン工業が開発
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