装甲車両解説(日本編)その1
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0式戦車にも引き継がれている。操縦士用装置には高車制御スイッチの他に、あらゆる姿勢から通常姿勢にワンタッチで復帰させる標準姿勢スイッチが付属している。
74式戦車の車体は圧延防弾鋼板の全溶接構造で、車内レイアウトは車体前部左側が操縦室、前部右側が40発の主砲弾を収納する弾薬庫、車体中央部が全周旋回式砲塔を搭載する戦闘室、車体後部が機関室となっている。
砲塔は防弾鋳鋼製で低平な亀甲型になっており、良好な避弾経始を実現している。74式戦車は副武装として主砲防盾の右側上方に74式車載7.62mm機関銃を同軸に装備している他、砲塔上面の車長用キューポラと装填手用ハッチの間に設けられたピントルマウントに対空用の12.7mm重機関銃M2を装備している。
乗員は車長、砲手、
装填手、操縦手の4名で、操縦手以外の3名は砲塔内に搭乗する。配置は車体前方左側に操縦士、砲塔右側に前から砲手、
車長、砲塔左側に装填手となっている。
前方から見て左右に2人ずつ配置されるのは、被弾の際に一度に機能を失うリスクを軽減するためでもあった。車内は狭く、砲手席に乗り込むには一旦車長席に座り、次に砲塔天井裏の取っ手につかまって体を持ち上げ、
その足先にある座席に滑り込む。
74式戦車は日本の戦車としては初めて上部転綸が無く、直径の大きい下部転綸を採用している。61式戦車では超信地旋回ができなかったが、
74式戦車からは可能になっている。61式戦車では機関のパワーパック化ができなかったため変速・操向装置は車体前部左側に配置され、車体後部に搭載されたエンジンからプロペラシャフトを伸ばして動力が伝達されていたため車高が高くなってしまったが、74式戦車ではエンジンと変速・操向装置がパワーパックとして一体化されたため、
機関系のコンポーネントは全て車体後部の機関室に収めることができ、61式戦車より車高を低くすることに成功した。
操縦席にはT字型のハンドルがあり、アクセル・クラッチ・ブレーキがそれぞれ備わる。左側に変速レバー、コントロールボックス、前後・上下調節式の座席下には緊急脱出用のハッチが設けられている。また、緊急時用に油圧式懸架装置の手動コントロール装置も配置される。右側の弾薬庫に沿った上部にサイドパネル、
その下方前方に懸架主油圧計、ブレーキロックレバーがある。
水密構造であるため、潜水キットを取り付けることで2メートル強の潜水渡河が可能となっている。
この密閉効果を利用することで、NBC汚染地域では車内を与圧し、乗員を汚染物質から防護することができる。潜水渡河の際、操縦士は雨衣を着用する。車体後部には外部と搭乗員との会話用に、62式車上電話機が装備されている。砲塔側面には3連装式の74式60mm発煙弾発射機が備わる。
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