装甲車両解説(日本編)その1
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る。 砲塔側面前方には発煙弾発射装置が取り付けられている。
なお、90式戦車の発煙弾発射装置はレーザー検知装置と連動するようになっており、10式戦車も同様の機能を有していると考えられる。また、赤外線放射を抑えるために、サイドスカート下部のゴム製スカートで赤外線を遮断させたり、排気管を内側へ寄せるなどして、IRステルス化を図っている。
10式戦車は外装式モジュール装甲(通常タイプ)を装着した状態で戦闘重量44tとされており、90式戦車より6t以上軽量になっているが装甲防御力については90式戦車と同等とされている。他にも炭素繊維やセラミックスの装甲板への使用や、
小型化などにより、
全備重量は90式より約12%ほど軽量になったとされる。これは20年の技術の進歩により軽量で強度の高い素材が使用できるようになったことや、設計を工夫することで防御力を落とさずに重量を削減する等の努力を積み重ねたことが貢献していると思われる。
また、後述する新型サスペンションの導入も10式戦車の軽量化に大きく貢献している。
10式戦車の装甲防御力の具体的な数値については重要機密であるため公表されていないが、外装式モジュール装甲(通常タイプ)を装着した状態で90式戦車と同等の防御力を有しているとされていることから、この状態において砲塔と車体の前面で運動エネルギー(KE)弾に対してRHA換算で700mm程度、CE弾に対してRHA換算で1500mm程度の装甲防御力を有しているのではないかと推測される。
10式戦車の車体側面には90式戦車と同様にサイドスカートが装着されているが、
90式戦車のサイドスカートが圧延防弾鋼板製だったのに対し、10式戦車のサイドスカートは圧延防弾鋼板製の上部とラバー薄板の下部に分かれている。サイドスカート上部の圧延防弾鋼板の装甲厚は薄いため、この部分の防御力は小口径弾や榴弾の破片に耐えられる程度で、戦車砲から発射されるKE弾に対してはあまり効果が無いと思われる。しかしサイドスカートと車体側面装甲板の空間が中空装甲の役目を果たすため、CE弾の装甲穿孔力を減少させるのには一定の効果が見込める。
サイドスカートの下部がラバー薄板になっているのは、転輪が走行時に熱を持つため赤外線センサーで検知されないよう覆い隠すことを重視したためで、90式戦車のように下部まで防弾鋼板だと走行時に邪魔になるので、
10式戦車ではサイドスカート下部を柔らかいラバー製にすることで広い面積を覆うようにしている。
10式戦車の足周りは前方の誘導輪、後方の起動輪、片側5個の転輪と上部支持輪で構成されており、90式戦車に比べて転輪数が片側1個減らされている。転輪数を減らしたのは重量の軽減を図ったことが主な理由と思われるが、戦車が信地旋回や超信地
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