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ゲート 代行者かく戦えり
装甲車両解説(日本編)その1
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腔砲が搭載されているが、90式戦車の主砲がドイツのラインメタル社製の120mm滑腔砲Rh120のライセンス生産品だったのに対し、10式戦車の主砲は日本製鋼所が独自開発した国産の120mm滑腔砲が採用されている。砲身途中にある排煙機はやや小型化されて位置が基部方向に少し移動しており、温度の影響による歪みを補正するために砲身を覆っているサーマル・スリーブの形状もやや異なっている。


主砲は従来の44口径120mm滑腔砲より13%軽い、新開発された軽量高腔圧砲身の日本製鋼所製の国産44口径120mm滑腔砲を装備、砲弾は発射薬や飛翔体構造を最適化した国産の新型徹甲弾(APFSDS)が開発され、新型弾薬に合わせ薬室の強度も強化されている。10式戦車の設計では90式戦車で使われる120mm戦車砲弾の使用も考慮されている。弾薬の互換性を保持するため主砲には一部にラインメタルの砲と共通の設計がなされ、
90式の主砲弾やその他のNATO弾も使用できるとされている。


国産120mm滑腔砲は外見の違い以外にも砲システム全体の重量がRh120より軽量化されており、ダイキン工業が開発した新型の120mmAPFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)である徹甲弾III型を使用できるようになっている。徹甲弾III型の性能については公表されていないが、ラインメタル社製の120mmAPFSDSの中で現在主力となっているDM53と同等かやや上回る性能と推測されている。DM53は44口径120mm滑腔砲で発射した場合、距離2500mで650mm厚のRHA(均質圧延装甲板)を貫徹可能とされている。


現在、EU諸国を中心に広く普及しているドイツ製のレオパルト2A6戦車はラインメタル社製の55口径120mm滑腔砲Rh120-L55を搭載し、
韓国が開発を進めているK2「黒豹」(フクピョ)戦車にも同じ主砲を搭載することが予定されている。またフランスのルクレール戦車はGIAT社(現ネクスター社)製の52口径120mm滑腔砲CN-120-26を装備しており、世界的にMBTの主砲はより長砲身の120mm滑腔砲が主流となりつつある。


これに対して、10式戦車は50〜55口径の長砲身120mm滑腔砲も搭載できるように最初から設計されており、他国のMBTの火力や装甲防御力が向上して44口径砲では威力不足となった場合、より長砲身の120mm滑腔砲に換装することでこれに対処できるよう考慮されている。10式戦車の副武装は90式戦車と同様で、主砲と74式車載7.62mm機関銃を1挺、砲塔上面に12.7mm重機関銃M2を1挺装備している。


90式戦車では、車長用キューポラと砲手用ハッチの中間前寄りにピントルマウントを設けて12.7mm重機関銃M2を装備していたが、10式戦車では車長用
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