装甲車両解説(日本編)その1
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ェーデンのStrv.103を除くと、第2世代主力戦車の中でも低いものとなっている。
装甲材には単純な防弾鋼を採用しており、同様の思想で設計されたレオパルト1、AMX-30と共通した外観を持つ。対戦車ミサイルなどの対戦車兵器については、
装甲で受け止めて防ぐのではなく、流線的装甲による避弾経始と機動力で被弾そのものを回避するのが74式を含めた第二世代主力戦車の運用思想だった。
防弾鋼板の溶接構造を採用し、90式戦車のような複合素材は採用されていない。
だが、避弾経始の思想が随所に見られる設計となっており、
車体前方装甲を例にあげると、約80mmの装甲板が斜めに溶接されており、水平弾道に対する厚さは上部装甲板で190mm、
下部装甲板で140mmとなっている。
車体側面は厚さ35mmの装甲板で構成されている。車体後面装甲は厚さ30mmとされる。防弾鋳鋼製の砲塔に関しては、砲塔上面が約40mm、前面装甲は190〜200mmと推測されている。
他国の第2世代戦車と比較しても、車体前面装甲厚はレオパルト1の122mm・140mmより厚く、T-62の174mm・204mmよりやや劣る程度である。車体側面・後面装甲厚もレオパルト1と同程度とされる。
射撃管制装置にはレーザー測距儀や弾道コンピューターなど、当時の最新技術が盛り込まれた。車体の挙動に影響されずに主砲の照準を保持する安定化装置の開発では、砲塔を駆動する油圧システムとジャイロの電気信号で制御される安定化装置の制御が特に開発が困難だったとされている。
74式の特徴の一つが、山地の多い日本の地形に合わせ、油気圧サスペンション(ハイドロニューマチック)による姿勢変更機能を有することである。伸縮するサスペンションにより標準姿勢から車高を上下に各20cmずつ変化させることができ、サスペンションを前後左右別々に作動させることもできるため、車体全体を前後に6度ずつ、左右に9度ずつ傾ける姿勢制御が可能である。
このことで丘などの稜線から砲塔だけを覗かせて攻撃する稜線射撃も容易としている。これはスウェーデンのStrv.103を参考にしたといわれており、専守防衛思想のもとで運用され、待ち伏せ攻撃も想定する74式にとって都合の良い機能となっている。また、
車体の水平を保つことで乗員への負担を軽減する効果もある。この特徴的な油気圧サスペンションは姿勢制御機能のためストロークが大きく、悪路での走破性が他国の戦車に比較して高い。
丘陵地や傾斜地の多い国土での運用に長けた74式の姿勢制御技術は、74式の車体をベースに開発された78式戦車回収車や87式自走高射機関砲、91式戦車橋などにも一部改良され受け継がれた他、実用的な技術として90式戦車や1
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