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転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1430話
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ような、そんな人物が!』

 恐らく白鳥のこの言葉を聞いた者達は、驚愕してるんだろう。
 それも無理はない。木連にとってゲキガンガーというのはそれ程までに特別な存在なのだから。
 だが……それ以上の力というものも白鳥の演説の中には存在していた。

『だからこそ……だからこそ、私は草壁中将へと問いたい。果たして貴方の選んでいる道が正しいのかと。木連に敗北への道を進ませる事が貴方のやりたい事なのかと! ……そして、何故そんな貴方に意見を具申した元一朗……月臣元一朗を、このような者達を使って暗殺しようとしたのかと!』

 その言葉と共に映し出されたのは、月臣を殺そうとしている笠の男。そして間一髪のところで桜咲が間に入り、笠の男の刃を受け止める。
 刀と大太刀。言葉にすれば違いは殆どないが、実際にはその長さは大きく違う。
 部屋の中で戦うような場合、その長さが取り回しに大きく影響してくる。
 それが普通なのだが……神鳴流の使い手である桜咲にそんな一般常識を期待するのが間違っていた。
 狭い部屋の中だというのに、桜咲は大太刀を器用に使って笠の男の攻撃を防いでいく。そして跳躍すると太股の内側で相手の顔を挟み込み……次の瞬間その場で一回転して笠の男を床へと叩きつけ、気絶させた。
 ……うわぁ。何と言うか、うわぁ……としか言いようがないな。
 あの笠の男、最終的に捕らえられはしたけど、何だかんだといい思いをしてるんだな。
 まぁ、そのいい思いを味わう時間がほんの僅かしかなかったというのは、色々と可哀相だが。
 何しろ現在の桜咲は凜々しい系の美人だ。スレンダーというか胸は小さいので巨乳派には人気はないが、美脚派には人気がある。
 そして何より、この映像を見ているのは木連の人間だ。
 ゲキガンガー好きの面子にとって、大太刀を振るって月臣を守っている桜咲はどんな風に見えるのか……それは考えるまでもないだろう。
 しかも生身でファンタジー系の技――雷を落としたり――出来るんだから、木連の人間に好かれない訳がない。

『ご覧の通りです。幸い元一朗は、ここに映し出されているシャドウミラーの桜咲刹那さんのおかげで無事でしたが、草壁中将は自分に意見をしてきた相手を都合が悪いからといった具合で殺すような真似をする人物なのです。自分は……自分は今まで草壁中将の下にいましたが、彼を信頼し、慕ってきました。それがこのような事になるとは……正直残念な気持ちで一杯です』

 それこそ心の底から残念そうに呟く白鳥。
 自分が慕っていた上官が、自分を裏切って殺そうとした。そんな思いが滲み出ている。
 この映像を見た者がどんな風に思うか……正確には分からないが、それでも木連の人間が大部分同情的になるのは間違いない。

『草壁中将! この映像を見ているので
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