機動戦艦ナデシコ
1430話
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う訳ではない。
特に賊軍の中でもそれなりに大きな勢力だろう元ネルガル社長のサワガサキ――討伐軍が結成された段階で首になっている――なんかは、木連にとって絶対に許せるような性格じゃないし。
『また、草壁中将は私を暗殺する為に、こうして刺客すらも送ってきました』
映像モニタに北辰や6人の笠の男が映し出される。
笠の男が1人増えているのは、桜咲が捕らえた奴を引き渡した為だ。
『草壁中将は自分が後ろ暗い事をしているという自覚があるのでしょう。だからこそ、こうして暗殺という手段に出たのです。木連の軍人として、このような事になるとは思ってはいなかったのですが……残念です』
そう告げる白鳥の様子を見る限り、本気で悲しんでいるようにしか見えなかった。
いや、実際悲しんでいるのは間違いないんだろう。草壁を信頼していたというのは、間違いのない事実なのだから。
北辰達のような裏の存在は、普通であれば許容される。だが、この木連はとてもではないが普通と呼べる国ではない。
ゲキガンガーが聖典として存在しているだけに、北辰のような裏の存在は基本的に嫌悪される。
ゲキガンガーがいわゆる、普通の戦争アニメであればその辺は変わったのかもしれないが……この辺は運だよな。まさか火星を脱出する時にゲキガンガーしか娯楽作品がないというのはどうしようもないんだし。
ただ、このまま白鳥達がクーデターを成功させても、今の木連のままだといずれ頭打ちになる筈だ。
ゲキガンガーを好むのは別に構わないが、問題なのはゲキガンガーを国策に繁栄させるような真似をしない事だろう。
それこそ、今回の北辰のような存在は、国を運営していく上で必須なのだから。
草壁の失敗は、北辰のような存在を許容出来るような世論に持っていかなかった……行けなかった事か。
いや、それが非常に難しいというのは理解しているんだが、それでも草壁にとってその辺は致命的だった。
まぁ、黙っていれば問題ないと、そう判断したのかもしれないが。
実際に今までは問題なかったのだから、その判断は決して間違っているという訳ではない。
草壁にとって不運だったのは、シャドウミラーという存在が既に木連の内部に入っており、白鳥達に接触した事。
……何より、シャドウミラーのメンバーが俺だけではなく、桜咲のような存在がいたというのも大きい。
『ゲキガン魂。それを自分に教えてくれた友……それこそ親しい友達と書いての親友ではなく、心の友と書いての心友がいます。それは、草壁閣下が協力しようとしている賊軍ではなく、先程のグリューノ総司令が……そして現在はミスマル提督という人物が率いている討伐軍に属している人です。そう、地球にもゲキガンガーを愛する人物はいるのです! 我々木連の人間と心を通わせられる
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