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ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
無駄話
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が、その時出たのが女性だったので一旦電話を切り、番号を確かめたのはいい思い出だ
……まさか既婚者だったなんて思いもしなかったから
なかなかの美人でクラインがすごく悔しがっていたのは言うまでもない

「まさにヤのつく自由業の人みたいな顔をしてるから驚かないように気をつけろよ」

「そんなもの、GGOで見慣れてるから大丈夫」

「それもそうか」

GGOには小物臭がするヤのつく自由業の方の顔が多い。そんな世界に身を置いていた詩乃に恐がれっていう方が無茶か

「あれ……でもCLOSEっていう看板が出てるけど……」

「大丈夫だ」

CLOSEの書かれた板のかかった扉を押し開けると、中にいたスキンヘッドと目が合った

「いらっしゃ……」

扉を閉める

「どうしたの?」

「今さらだが、凄まじい威圧感だった……」

SAO攻略組の壁戦士は伊達ではない
見慣れてるはずなんだがなぁ……

「仮にもBoB優勝者でしょ?なにをビビって……」

「いらっしゃ……」

扉が閉まる

「確かに凄まじい威圧感ね」

「だろ?」

エギルの第一印象を詩乃と話し合っていると三度扉が開く
中から顔を出したのは黒髪でショートヘアーの少女。どこか勝ち気そうなその少女は俺たちを見ると呆れの混じった声で言った

「早く入りなさいよ、燐……」

「よう、リズ。これはダイシーカフェに初めて入る人のお決まりだろ?」

「アンタは初めてじゃないでしょ!」

「なかなか新鮮味があってよかっただろ?」

「アンタねぇ……」

額に青筋を浮かべるリズベットこと篠崎里香
ソードアート・オンラインでは俺をはじめとする多くの攻略組メンバーの御用達である鍛冶屋の店主だ
当然何度も通うこととなるので自然とお互いの性格を熟知していくことになる
なにを隠そう俺の中でのリズは弄りやすいランキングの上位にいる存在なのである
もちろんクラインとキリトも上位ランカーだ

閑話休題

いきなり始まった俺とリズの漫才を呆然と見ている詩乃に悪いからそろそろ中に入らないとな
中のメンバーもミイラ取りのミイラとなったリズと俺たちを待っていると思うし

「リズ、時間が無駄だから中に入らないか?詩乃が呆然としているぞ」

「誰のせいよ、誰の!……えっと……」

俺の言葉に噛み付いた後、リズは詩乃に向き直ると口籠もった

「自己紹介は後で。全員一度にやった方がいいだろ」

「それもそうね。じゃ、行くわよ」

そう言って扉を開けて……閉めるリズ

「どうした?」

「……開けてみればわかる」

「ん〜?」

いつも元気なリズベットが萎縮してる?
中になんかいたのか?

扉を開ける

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