三回戦前夜
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よ。」
そんなカチューシャにダージリンは、
「でも隊長は家元よ、西住流の。」
「何でそんな大事なことを言ってないの。」
矛先はノンナに向けられた。
「何度も言いました。」
「妹の方ですけど。」
ダージリンの捕捉を聞きカチューシャが落ち着きを取り戻した。
「なんだ。妹の方か、ビックリさせないでよ。」
「でも、無名校をここまで引っ張って来たの。」
「そんな事をいいに来たの?」
「それだけではないわ。そこには国際強化選手になった選手が三人転校しているわ。その中には此処に一週間の留学に来た大狩流の方もね。」
それを聞いたカチューシャがいきなり立ち上がって、
「ノンナ、すぐに練習の準備をして。」
「練習はしないのでは?」
「何のんきなことを言ってるの、相手は西住流だけでなく、大狩流もいるのよ。しかもあのリカだよ。」
「私は帰った方がよろしいでしょうか。」
そんなことを言うダージリンを見てカチューシャが、
「そうね。ダージリン、良い情報をありがとね。行くわよノンナ。」
二人は慌ただしく部屋から出ていった。
「梨華。」
梨華はみほに呼び止められた。
先ほどまで質問の嵐にあっていた梨華からすれば一刻も早く帰りたい状況だった。
「何のよう?」
「明日なんだけどどうすれば良いかな?」
「誘導作戦には騙されるな。それだけだよ。」
そう言うとまた歩き出した。
「今日、梨華の家にお泊まりして良い?」
「えっ。うん良いけど。それよりも生徒会長から何か聞いた?」
「ううん。何にも。」
「そう。早く行きましょう。体が冷めてしまう。」
二人は駆け足で梨華の寮に向かった。
そしたら、
「梨華の部屋此処だったんだ。」
そこはみほの部屋からたったの二部屋開けただけだった。
「そうね。知らなかったわ。」
「じゃあ、あとでいくから。」
一旦別れた。
そして小一時間くらいたった頃。
梨華の部屋のインターホンがなった。
「梨華、入るよ。」
「どうぞ。」
鍵はかかっていなかった。
「こうして会うのは何年ぶりかな。」
「小学校以来だよ。あの頃は両家の間柄も良かったから。」
「そうだね。梨華はなんで転校してきたの?」
「私もみほと同じだよ。戦車道に向き合えなくなっちゃって。」
どちらも似た者同士だから話が進んだ。
「もうこんな時間だよ。おやすみみほ。」
「おやすみ梨華。」
こうして二人は眠りについた。
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