鈍感兵長と夢中な私
[2]次話
ガチャ
私は部屋から出る。
扉を開けたと同時に、山の隙間から
顔を出し終えた太陽が廊下の窓をすり抜けて
私を光で包み込んだ。
吸い込まれそうな綺麗な青空と
微かに聞こえる小鳥のさえずり。
今日も良い1日が始まりそうだなぁ!
ふとすでに私の部屋を通りすぎ、
少しずつ離れていく人が目に入った。
あの黒髪の少年は__
貴「エレン! 」
私が叫ぶとエレンは振り向いた。
エ「お、エネじゃねぇか」
気付いたエレンと私はお互いに近付いていった。
貴「おはよ! 約1か月後には壁外調査だね」
エ「あぁ。エネ達はどこの配置か
知らねぇけど、通常種より奇行種の方が
行動読めねぇんだから気をつけろよ」
貴「うん! あはは、兵長と同じ事言ってるよ」
エ「そうなのか?
まぁ、エネの事だから分かってると思うが
巨人を見つけたら赤、全体の進行方向は緑、
奇行種は黒の信号弾だからな! 」
貴「分かってるよ、エレン。
…エレンは心配性だなぁ」
エ「エネの事が心配なんだよ! 」
貴「うん、ありがとエレン。
今回はエルヴィン団長が考案した
長距離索敵陣形だもんね。
私達はその陣形をとにかく覚えてる所なんだ。
緻密な陣形なのに…
どうしてエレンの配置がないの?」
エ「……俺にも分からねぇんだ。配置もな。
エネ達はどこなんだ?」
貴「私達、新兵は荷馬車の護衛班と
索敵支援班の中間だよ!
そこで予備の馬と並走、伝達を任されてるんだ」
エ「そうなんだ…頑張れよ、エネ!
(俺のいるリヴァイ班の配置は五列中央・待機…
だけど兵長にこの事を言うなって
言われてるから、ごめんな。エネ…)」
貴「うん! エレンも頑張ってね!! 」
私はエレンとの会話に集中していた。
私達を遠くで見てる人がいるとは知らずに__……
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