第41話(2章終了)
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7月29日―――――
夏至祭が終わった翌朝、リィン達Z組のメンバーは揃って帝都を後にする事になり、リィン達はオリヴァルト皇子達に見送られようとしていた。
〜バルフレイム宮・第二迎賓口〜
「いや、君達には本当に世話になってしまった。兄妹共々、士官学院に足を向けて眠れなくなってしまったくらいさ。」
「いえ、そんな……!」
「その、あまりにも畏れ多いお言葉かと……」
オリヴァルト皇子の言葉をリィンとアリサは謙遜した様子で受け取った。
「いいえ、いいえ。わたくしとエリゼなどあのまま連れ去られていたらどんな運命が待ち受けたかわかりません。……本当に、何度お礼を言っても足りないくらいの気分です。」
「……わたくしからも改めてお礼を言わせてください。本当にありがとうございました。」
「エリゼ……」
「えへへ……本当に無事で良かった。」
アルフィン皇女とエリゼにお礼を言われたリィンはエリゼを見つめ、エリオットは嬉しそうな表情で答えた。
「うふふ、お姫様の件は一つ”貸し”にしておくわよ、オリビエお兄さん♪」
そして笑顔を浮かべて呟いたレンの言葉を聞いたリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせ
「き、君なあ………」
「貴様……俺達は帝国民として当然の事をしただけなのに、その事を殿下に対する”貸し”にする等あまりにも不敬だと思わんのか?」
マキアスは呆れた表情でレンを見つめ、ユーシスはレンを睨んで注意した。
「あら、ユーシスお兄さんったらおかしなことを言っているわね。レンはエレボニア人じゃなくてリベール人でしかも遊撃士よ?リベール人のレンはエレボニアのお姫様を助ける義理はないし、遊撃士の救助対象は”民間人”よ。貴族の令嬢のエリゼお姉さんは微妙な所だけど一応”民間人”に分類されるからいいけど救助対象が皇族の場合、遊撃士協会は基本不干渉の政治の問題も関わるから同じ救助対象の親類にあたる皇族から”依頼”でもされない限りは自発的に救助には動かないわよ。」
「このガキは……」
「ハア……それに関しては時と場合によるでしょうが……」
「というか本人達を目の前でよくそんな事が言えるわね。」
レンの答えを聞いたユーシスは顔に青筋を立て、サラ教官とアリサは疲れた表情で指摘した。
「ハハ……実際レン君の言う通りだから、君達は気にしないでくれたまえ。レン君の言う通りアルフィン達の件は”借り”にしておくよ。……まあ、正直な所レン君に”借り”を作ったら、その”借り”を返す為に後でどんなとんでもない内容を要求されるのか想像するだけでも怖いけど。」
一方オリヴァルト皇子は苦笑しながら答えた後静かな表情で答え、そして疲れた表情で溜息を吐き、それを
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