暁 〜小説投稿サイト〜
空虚で無気力な青年が異世界で新生活〜改訂中〜
第6話 教育
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ったら来てくれ」
「ああ」

俺は城門を簡単に抜けると、街道から外れた道に入っていく。

草原と言うより、林といったところだ。

創造魔法で4つの的を創ると、木に貼り付けていく。

では、始めますか。

俺は両手にナイフを手にすると右、左と投擲する。

的に命中したのを確認することも無く、すぐにナイフを抜き的に投げる。

投げるまでの速さはいいかもしれん。

だが、まだまだ。もっと速く出来るだろう。

ナイフの方は……。

真ん中に当たったのは1本だけか。

うーむ、ひどいな。的を増やすか。

的を倍に増やすと同時に、ベルトを大きくする。

ナイフを15本差し込めるようにして、部分的に重力魔法を使い重力を軽減させる。

出来るかどうか不安だったが、出来たな。

重さを軽減することに成功。

大抵のことは、魔法が解決してくれそうだ。

さて、では訓練の続きだ。





訓練開始から早2時間。

最初よりはまともになって来た。

8本投げれば、半分ぐらいは真ん中に当たるようになってきた。

それでもまだ半分だが、マシになった方だろう。

小腹が空いたな。

そろそろ戻るか。

俺は的とナイフをすべて回収すると、的は空間魔法で創った空間に放り込んでおく。

次の機会にまた使うとしよう。

立ち去ろうとした時、背後の茂みがガサガサっと動いた。

モンスターか?

それとも、小動物か?

俺は2つの可能性を考えながら、ナイフを構える。

茂みがガサガサと動き続け、ふと止まった。

来るか!

身構えた瞬間、陰から何かが飛び出してきた。

「ニャー!!」

………。

予想外すぎる生物に、俺の頭はフリーズ。

だが、何とか突撃を避けると、首根っこを掴んだ。

「ニャー!放すニャー!」

語尾にニャーを付ける子どもを拾った。

だが、不思議なことに頭には猫耳。

尻尾もついている。

…プレイの最中だったのか?

1人で?

…かわいそうに。

「止めるニャー!そのかわいそうな物を見る目、止めるニャー」
「お前、何だ?」
「ノイは猫人族(キャットヒューマン)だニャー!」

名前はノイか。だが、種族に関しては欠片もひねりが無い。つまらん。

だがまあ、プレイではなかったようだ。

「ノイは迷子か?」
「お前も名前を教えるニャ。失礼ニャ」

ふむ、道理だな。

だがその前に、口の利き方について教育をするとしよう。

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