第6話 教育
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。
胸の世界に旅立っていたようだ。
「いや、何でも無い」
「そうか。それで、止むを得ない事情と言うのは?」
「眠かったんだ」
「…それだけか?」
「他に何がある。十分な理由だろう」
まったく、何を言っているんだ。
睡眠は大事だろう。
俺は睡眠のために朝食を食べないし、昼食を買う時間も惜しんだ男だぞ。
俺は昼食を朝買ってたからな。
俺の身体は、昼を食べなくても問題無いという事実が発覚したせいで、昼食はほとんど食わなかったからな。
「訓練はどうするんだ?」
「飯を食い終わって、少し休憩したらな」
「…本当か?」
おや、いつの間にか信頼を失っている?
まあいっか。
「訓練の必要性は自覚している。ちゃんとやる」
「ならいいが」
「というか、いつまで俺に付きまとう」
「いや、まあ、そうだな……」
俺は食後のコーヒーを飲みながら、クラインに聞いてみた。
というか、この世界にもコーヒーはあるんだな。
どうでもいいことを考えていると、クラインが付いてくる理由に思い当たる。
「宿代とこの飯代を取り返すまで、付きまとうつもりか?」
「いや、それは構わない」
「じゃあ、何でだ」
「いや、お前に興味が湧いたんだ」
恐らく、今の俺はかなり嫌な顔をしているだろう。
「すごい嫌そうな顔だな」
「嫌そうではなく、嫌なんだがな」
美少女から興味を持たれるのは嬉しいんだが、その興味が別方向に向いてるからな。
「自分で言うのもあれだが、私の容姿は良いほうだと自負しているのだが」
悔しいが、その通りだ。
「それに、胸もかなり大きいぞ。同年代でも1番だった程だ」
「そう言われてもな」
「男はみんな、胸が好きだと思っていたのだが。違うのか?」
「俺は好きだ」
俺は表情を引き締め、キリッとした顔で答える。
クラインはやや呆れたような顔をしながらも、表情を綻ばせる。
「私と旅をすれば、この胸を好きにできるぞ?」
「(何!?)」
くっ……!
何て卑怯な手を使うんだ!
それは非常に魅力的な提案だ。
「まあ、冗談だがな」
「……」
…こいつ、どうしてくれようか。
だが、すべては心の中での葛藤。
俺のポーカーフェイスは見破れまい。
俺はコーヒーを飲み終わると、カップを置くと立ち上がった。
「では、訓練に行って来る」
「どこにだ?」
「街だ」
「ちょっと待てぇー!!」
「冗談だ。街の外に行って来る」
「…ならいいが」
まったく、俺のお茶目な冗談だというのに大袈裟な奴だ。
さすがに一般人を的にするようなことはしないぞ。
「シュトラーセ。私はギルドにいる。何かあ
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