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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第四十九話 第三次ティアマト会戦の始まりです。(その2)
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た。
「全艦隊、前進!」
イルーナが指令を下した。
同盟軍左翼を指揮するルフェーブル中将は今年48歳、ロボス派閥の軍人として知られ、政財界との関係も深い。本来であれば、ロボスの失脚と共に人事部から左遷をされる恐れもあったが、ブラッドレー大将が慰留した。そのため彼は何としてもブラッドレー大将の訓示を守り切ろうと必死だった。
「敵艦隊が前進してきます!も、ものすごい速度です!!」
オペレーターが叫んだ。敵は一気に数光秒の差を詰めてきた。堅実な戦いに飽きたのか、乾坤一擲の勝負を挑むのか、ルフェーブルには判断が付きかねた。彼にできることは突進してくる艦隊を防ぎ留め、敵の勢いを殺すことである。
「主砲、斉射だ!!」
敵艦隊が射程距離に入った瞬間、ルフェーブル中将は叫んだ。集中先制攻撃を行って敵の勢いを削ぐという構想は正しかったが、その結果は芳しくなかった。先頭正面の帝国軍前衛艦隊は4つの小艦隊に分散し、その間を主砲がすり抜けていったからである。ひし形陣形になった帝国軍艦隊は猛反撃を開始した。
「慌てるな!全艦後退し距離をとれ。」
「取れません!敵艦隊の速度は、わが軍を上回っております――。」
付近で閃光がたばしった。
「ぬうっ!?」
ルフェーブル中将は目をつぶった。付近で護衛艦の一隻が爆発したのだ。ひし形に分解した帝国軍艦隊は正面あらゆる角度から猛攻撃を仕掛けてきた。
「こ、後方より敵の別働隊が!!」
「なにっ!?」
ルフェーブル中将が後ろを振り向く。彼の旗艦後方に無数の光点が出現し、見る見るうちに大きくなった。
「全艦突撃!!」
ティアナが指揮する数百隻の艦隊は敵の後方から間隙をぬって突進し全方向に対して射撃を繰り返し、敵を大混乱の渦に叩き込んだ。ルフェーブル中将がいかに叱咤しても、内部から崩壊した艦隊の収拾は容易ではない。
「退却だ!全艦隊後退だ!!」
彼にできるのは退却命令でしかなかった。
「勝った・・・!」
敵陣を突破したティアナが艦隊を整列させ、再度反転攻撃しながら、そう思った。第三艦隊は崩壊しつつある。正面の第七艦隊もメルカッツ提督に抑えられているし、敵の右翼の第十三艦隊もラインハルト艦隊に損害を与えられ後退している。第十一艦隊は旗艦を轟沈されて、烏合の衆と化している。
帝国軍艦隊の全面的な勝利だとティアナは思った。
「・・・・・・?」
だが、次の瞬間彼女ははっと顔をスクリーンに向けた。一髪の差だったが、彼女の眼はそれを見逃さなかったのである。
「司令官!」
ティアナは通信を開いていた。
第十一艦隊は死んではいなかった。敗残の烏合の衆がいつの間にか息を吹き返し、勝ち誇るイルーナ艦隊に下方90度から一直線に襲い掛かってきたのである!!
イルーナ・フォン・ヴァンクラフトは
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