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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第四十九話 第三次ティアマト会戦の始まりです。(その2)
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敵小集団を突っ込ませてくるのだ。ラインハルトはこれに対し、戦艦を基点とする無数の小集団を数珠つなぎに連携させ、全方位システムを最大限に活用し、360度あらゆる角度に濃密な対空砲火を築き上げて応戦した。
敵艦隊はラインハルト艦隊の戦列に突っ込むこと10度以上。それでも崩壊しなかったのはラインハルトの緩急を付けた指揮ぶりと、分艦隊司令官たちの奮闘によるところが大きい。ことにワーレン、アイゼナッハの両部隊は本隊と緊密に連携を保ちつつ、的確な砲撃で敵艦隊の一部をけん制し続け、有効な攻撃位置に近づけさせなかった。ロイエンタール、ミッターマイヤーの両部隊もワーレン、アイゼナッハ二部隊の砲撃で足が止まった敵軍に対して痛烈な一撃を与え続けていた。
「敵の中央本隊が前進してきます。」
オペレーターが報告した。
「弾雨を犯しても俺に挑むつもりか。良かろう、受けて立つとしよう。あの旗艦を集中砲撃せよ。」
ラインハルトの号令一下、中央本隊は一点集中砲撃を浴びせ、敵の旗艦の前後に展開する護衛艦隊に痛烈な打撃を与えた。
と、その時だった。突如左側面後方から500隻ほどの敵集団が出現し、高速で突撃してきたのである。ラインハルト艦隊の注意が敵の本隊に注がれた瞬間を見計らったかのように!!
「敵もやる・・・!!」
ラインハルトは初めて唇をかんだ。500隻からの砲撃は尋常ではなかった。まるでチーズをナイフで切るようにラインハルト艦隊を切り崩しにかかったばかりか、その猛烈な射撃が旗艦のそばにまで及んできたのである。旗艦にこそ命中しなかったものの、周囲の艦の爆発衝撃波が旗艦にまで及んだ。
この時ラインハルトたちは知る由もなかったが、この艦隊は、ヴィトゲンシュティン中将の側から離れたファーレンハイト准将が臨時に指揮を執っている小戦隊であった。彼はラインハルト艦隊の注意が中央本隊に向いたその一瞬の隙を見逃さず、高速艦隊編成で突撃してきたのである。その猛攻撃はすさまじいものであった。
「・・・・・っ!!」
艦橋が大きく振動し、ラインハルトたちはバランスを崩して、倒れそうになった。
「閣下!!大丈夫ですか?!」
駆けつけてきた二人の副官とノルデン少将がラインハルトを支えようとした、その刹那だった――。
「ぎゃあっ!!!」
3人とも悲鳴を上げて、艦橋の床に転がった。アリシア・フォン・ファーレンハイトが抜き打ちに二人の手首を強打し、キルヒアイスがノルデン少将の手首をつかんでねじあげたのだった。その手から零れ落ちたのは、鋭く光る短剣であった。刃の先の光沢が少し鈍い。何かが塗ってあるのだろう。キルヒアイスが用心深くそれを取り上げた。
「ご苦労。」
ラインハルトは悠然と振り向いた。たちまち艦橋保安要員たちがどっと司令席に駆け上り、不埒な暗殺者どもを取り押さえて、床にねじ伏せた
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