機動戦艦ナデシコ
1428話
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いると判断した男も、この男だったのだろう。
「退く訳にはいかない、か。俺としてもそれは助かるが……それ以前にお前達程度の技量で俺をどうにか出来ると思っているのか?」
隊長と呼ばれた男であれば、ネギま世界の一般的な魔法生徒辺りであればどうにか出来るかもしれない。だが、あくまでもその程度だ。魔法教師には到底敵わないし、拳闘士としてはやっていくのも不可能だろう。
……いや、この世界で魔法生徒に負けない程度まで強くなったというだけで、驚くべき事かもしれないが……ここに俺がいたという時点でこいつらの命運は尽きた。
「妖の者よ、確かにお前は強いだろう。だが、こちらは6人。お前を少しの間でも止める事が出来れば、全員が別行動を取り、そちらにはどうする事も出来ない筈だ」
「さて、どうだろうな。それが出来るかどうかは試してみるといい。……一応戦う前にお前の名前を聞いておこうか。墓碑銘は必要だろう?」
挑発的に告げるが、別に俺はこの男達を殺すつもりはない。
今更殺人を忌避するつもりはないが、それでもこの男達は殺すよりも生かして捕らえた方が圧倒的に使い道が大きいからだ。
まぁ、影の者として動いている以上、その辺の覚悟や拷問に対する訓練はしていそうだが。
ともあれ、俺の言葉に何を思ったのかは分からないが、隊長と呼ばれた男はニタリとでも表現出来る気持ちの悪い笑みを浮かべながら口を開く。
「北辰。そう名乗っている。……では、行くぞ!」
叫ぶと同時に、北辰と他の5人は一斉に俺の方へと向かって距離を詰めてくる。
だが、その動きは決して俺を仕留めようなどとは思っておらず、1人でもいいからここを抜けだし、自分の目的を果たそうとしている、そんな動きだ。
普通であれば、6人が同時に行動を起こせばそれを止めることは出来ないだろう。しかし……
「俺に限っては例外なんだよ!」
叫ぶと同時に、右手を大きく振るう。
その瞬間、右手が白炎と化してそこから何匹もの炎獣が姿を現す。
獅子、虎、豹、鷹、大蛇、狼といった炎獣が。
「ぬおっ!」
北辰であっても、これは予想外だったのだろう。炎獣の姿に驚愕の声を上げる。
一行のリーダーである北辰がこれなのだから、当然他の部下達も炎獣を前にして平静でいられる筈がない。
それでも北辰は驚きながら獅子の炎獣へと攻撃を仕掛けるが、銃弾が炎獣をどうにか出来る筈もなく、真っ直ぐに通り抜けて行く。
魔力によって生み出された炎獣だけに、どうにかするには魔力や気を使った攻撃が必須だ。
ネギま世界ではある程度以上の強さを持つ相手に対しては、炎獣は数あわせの雑魚でしかない。それこそ、BETAの兵士級の如く。
だが……魔力や気といったものが一般化されていないこの世界では、その
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