機動戦艦ナデシコ
1428話
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来る能力ってのは、純粋な生身での戦闘力とはあまり関係がないし。
いや、ない事もないか? ただ、どちらかと言えば索敵とかそっち関係の能力だからな。
ともあれ、笠の男達を仕留めるべく俺はその場を後にする。
ここでいきなり影のゲートを使って消えてしまえば、怪我人達が驚いて怪我の具合が悪化する可能性もある。
……いや、近衛の仲間だという事で寧ろ崇められたりするのか? それはそれで微妙に嫌だな。Fate世界のような補正があるのならともかく。
周囲から見えない場所へと移動し、影のゲートを展開してそこへと身体を沈めていく。
そして俺が再び姿を現したのは、殺意を持った気配の持ち主達の目の前。
「何やつ!?」
いきなり自分達の目の前で影が広がり、そこから生み出されるかのように俺が姿を現したのに驚いたのだろう。笠の集団の先頭にいた男が、微かに驚きの気配を滲ませながら叫ぶ。
周囲には俺と笠の男達の他に人の気配は一切ない。
そういう場所を狙って進んでいたんだろうが、それは俺に取っても都合がいい。
「貴様は!?」
影から姿を現した俺を見て、1人の男が叫ぶ。
「……アクセル・アルマー、か」
そして笠の男達の先頭にいる人物が、俺の姿に小さく呟く。
俺の姿を見て驚愕の声を上げた男の姿には見覚えがあった。
以前俺が木連にいる時に起きた騒動の中、暗殺をしようと襲い掛かって来た男だ。
結局は暗殺する以前に捕らえられ、結局は尋問途中に殺されたという事になっていたんだが……
「そうだよな。お前達が草壁の手の者なら、むざむざ殺させる訳はないか」
あの件を仕組んだのが草壁であるのなら、ナデシコ世界の人間としては腕利きの笠の男をあっさりと殺す訳がない。
いや、本当にどうしようもないのであれば殺したのかもしれないが、以前のように身柄が草壁の手の中にあるのであれば、死んだ事にして匿うのも難しい話ではなかっただろう。
「隊長、あの男は危険です」
「知っている。以前の情報は得ているからな。アクセル・アルマー。ここまで厄介な男とはな。だが……だからといって、このまま我等が退く訳にはいかん」
隊長と呼ばれたのは、6人の中で最前列にいる細身の男。
へぇ、普通指揮官というのは俺のような例外を除いて前には出てこないものだが……それだけ自分の力に自信があるという事か。
しかも、隊長と呼ばれた男は明らかに普通ではない。
いや、顔立ちそのものは普通なのだが、目が違う。……それも目の色が違うとかそういう比喩的な意味ではなく、左目が赤く、大きいのだ。
義眼か、はたまた何らかの改造手術を受けたのか……それは分からないが、纏っている雰囲気は他の5人に比べて明らかに違う。
俺が1人だけ高い技量を持って
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