第145話
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まるのであれば………その”正義”によって秩序が保たれ、平和な世界が築かれるのであれば!」
「本気なのか………?」
「…………私にはただの夢物語にしか思えません。」
笑顔で言ったディーターの話を聞いたリィンは信じられない表情をし、エリゼは呆れ
「そんな世界が実現する訳がないだろう。」
「全くだな。王と民達の”力”と”意志”によって創られる世界……それが現実だ。」
ヴァイスは呆れ、ギュランドロスは不愉快そうな表情をし
「大人になった今ならわかるけど、ホントーに夢みたいな話だったよ…………」
キーアは複雑そうな表情で呟き
「なんつーか……ここまでガチだとは思わなかったぜ。」
ランディは呆れて溜息を吐き
「……ですがその”正義”の幻想もある程度は実現できてしまう…………」
「そうね、キーアちゃんという”零の至宝”があれば………既存の政治思想にはない、反則とでもいうべき状況設定だわ。」
ティオとエリィは複雑そうな表情で言った。
「……………………………――――ディーターさん。俺は……貴方の考えには色々と勉強させてもらいました。ですが貴方の”正義”については……少し過大評価をしていたようです。そういう意味で言えば局長達の”覇道”を行く宣言の方がまだ現実味があります。」
ロイドは考え込んだ後ディーターを睨んで呟き
「…………………………」
ロイドの言葉を聞いたディーターは厳しい表情でロイドを睨んだ。
「俺達は警察官でしかも特務支援課の所属です。法というルールに則りながら、市民に寄り添う形で”正義”を体現する。ですが………必ずしも正解があるとは限りませんし、迷ったりすることも多くあります。」
「……そうね。かつてセシルさんが言っていたように立場が異なれば”正義”の在り方も変わってくるものだし………」
「迷いながら、時には失敗しつつも”正義”を追い求めていく…………かつてディーターさんに言われた事でもありますよね。」
「なんつーか、あの時の演説と全然違うような気がするんだが?」
「……あれは力と意志が足りていない状況においての方法論について語ったまでだ。その双方が揃っている状況で”正義”を行使しないこと……それは”怠惰”ではないのかね?」
ロイド達の言葉を聞いたディーターは反論したが
「―――違う!”正義”は移ろいやすく、形の定まらないものだ……!それを追い求め続ける事にこそ、皆にとっての価値がある……!貴方のしようとしている事は”正義”を型にはめて画一化し、押し付ける事でしかない……!そんなものが本当に貴方の求める”正義”なのか!?」
「ぐっ………現に私はクロスベルの政治状況に風穴を開けて幾つもの改革を成し遂げた!その
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