暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは innocent 〜海鳴に住む鬼〜
鬼、配達する
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打ち水……と呼ばれるものがある。道や庭先などに水を撒き涼をとる日本古来の納涼方で、玄関にやる打ち水は来客に対する心遣いの意味も込められている。

そして、ここにもまた……

「……アッツ」

頭にタオルを巻き眉間にシワを寄せ額に汗しながら打ち水をしている青年が1人……

「幹太〜打ち水もういいから、お父さんの方手伝って〜」

「……ア〜イ」

何ともやる気のない返事をしているこの青年の名は"菓 幹太"……菓と書いて"くるみ"と読む。年齢16歳の高校一年生、身長は192p、体重は75s、髪は刺々しい黒髪、人相は眉間のシワさえなければ良いと言えるだろう。彼は海鳴市と言う町で両親と共に甘味処"赤子庵"を経営している。ちなみに、店名は"あかごあん"ではなく"あかしあん"だ。

「……フゥ…」

店内に入り、頭のタオルをほどく。店内には冷房がきいておりとても涼しい

「やっぱ冷房は人類の生み出した文明の極みだよなぁ……」

「何言ってんの!ほら、さっさと厨房に行く!」

「ヘイヘイ……」

幹太が厨房に入ると1人の男性が真剣な面持ちでたっている。手には先の尖った竹串、目の前には餡でできた菊の花が出来ていた

「親父、何か用?」

「…………ん」

「オーケー。んで?何処まで行けばいいんだ?」

「…………む」

「解った、んじゃ原付使うぞ」

解らなかったと思うので説明するとこの店の店主……つまり幹太の父親は口数が少ない。しかし、身内の二人には何を言いたいのかが分かる為、はたから見れば二人が店主の心を呼んでいるかの様に見えてしまう。ちなみに先程のやり取りはそろそろ配達の時間だから行ってきてとゆう内容だ




〜海鳴市 道路〜

俺こと菓 幹太は今、配達先に菓子を届ける為安全かつ迅速に原付で道路を走行している。……しかし

「……アッチィ」

只でさえ強い日光に加えアスファルトの照り返しや周囲の車の排気ガスのせいで暑さ三割増しだ

「さっさと終わらせて、戻るか…」

今回の配達先は二ヶ所、届ける物は

・場所:ホビーショップT&H
 配達品:フードコートで販売する"数量限定 特製濃厚抹茶アイスクリーム"

・場所:グランツ研究所
 配達品:研究員達のおやつの"冷たい生どら焼き"

以上の二つだ……

我が家では菓子作りを親父が接客をお袋が配達と親父の手伝いを俺がすることになっている

「ん…赤か……」

片側二車線の大きな十字路で赤信号に捕まってしまった。原付やバイクは止まると一気に暑くなるから勘弁していただきたい……そんな時、向かい側右手のビルに付いている巨大モニターにあるものが写っていた

「ブレイブデュエル……」
 
"ブレイ
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