第3章:再会、繋がる絆
第59話「偽物」
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=優輝side=
「(戦力分析...!)」
...まず、僕が行ったのは、相手の強さの推測と、こちらの戦力の確認だ。
「(敵...リンカーコアを吸われる感覚があった所を見るに、おそらく僕をコピーしたのだろう。僕の魔法・戦闘技術も模倣し、おまけにジュエルシードが核だから僕よりも魔力が多い。...ただ、霊力が使えるかは不明。ジュエルシードが霊力を再現していたらお仕舞いだが。)」
しかも既に剣を大量に創造して臨戦態勢だ。
「(...対して、僕はリンカーコアをほとんど...9割方吸われてしまって損傷している。...魔法は使い物にならないとみていい。という事は、霊力だけで自分自身に勝てって言っているみたいなものか...。しかも....。)」
ちらりと後ろを見る。そこには、不安そうなアリシアがいる。
「(...こっちはアリシアを庇って戦わないといけない。...幸い、椿と葵は戦闘に何も支障はない。だとすれば...。)」
椿たちもこちらを見、視線だけで合図をする。
「(僕はアリシアの護衛。二人がコピーを倒す!)」
「“弓技・火の矢雨”!!」
椿が火を纏った矢の雨を放つと同時に、剣群がこちらへと飛んでくる。
「っ...!僕の後ろから動くなよ!」
「っ、う、うん...!」
僕は御札に霊力を通して剣を二振り取り出す。
これは御札に何かを仕舞っておくことができる術式を組んであり、この剣は事前に僕が入念に魔力を使って創っておいた剣だ。易々と折れる事はない。
「(魔力が使えなくとも...霊力はある!)」
ギギギギギギギギギィイン!!
霊力で身体強化を施し、双剣で剣群を弾く。
リンカーコアは使ってないので、鈍痛はそのままだが、無事に全て捌き切る。
「(頼むぞ...椿、葵!)」
椿と葵に、僕は最近勝てなくなっている。
だけど、それは軽い模擬戦での話で、実戦となればどうなるかわからない。
おまけに、魔力量もコピーの方が上なので、余計に厄介だろう。
...二人を信じるしか、他にあるまい。
=out side=
「優ちゃんの偽物...厄介だねぇ...。」
「今優輝は護るのに精一杯...私たちで倒すしかないのよ。」
同じく剣群を凌いだ椿と葵がそう呟く。
「...いつも通りの布陣で行くわよ...。」
「偽物とはいえ、優ちゃんのコピーだから、全力だね!」
言うや否や、葵は地面を踏み出し、偽物へと迫る。
「は、ぁっ!!」
息もつかせぬ高速の突き
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