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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
シリル無双!!
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ソフィアも同じことを考えていたらしく、コート上段の観客席にいるウェンディを見上げながら同意を求めてきたので、俺も同じように反応する。ただ、ケガすることなくウェンディがゲームからリタイアしたので、安心したといえば安心したんだけどね。

「でも、いきなり一人減っちゃったよ?」
「このまま勢いで押し切られたりしないよね?」

ボールはこちらが持っているけど、人数的にはこちらの方が一人少ない。その分コートを広くは使えるけど、壁が周りを囲っているせいで後ろに下がりすぎてもダメだし、難しいところである。シェリアの言う通り、先に主導権を取った向こうにこのままズルズルとやられないか心配だ。

「いや、大丈夫だ」

不安な気持ちになっている俺たちだったが、ボールを空中に投げて遊んでいた少年だけは違った。片手で潰してしまうのではないかというほど強くボールを握った彼は、不敵な笑みを浮かべ、向こうのコートにいる五人を見据える。

「このゲームには必勝法がある。それも、うちだけが使える必勝法が」
「「「「「!?」」」」」

わずか数秒程度の時間でこの不思議なドッヂボールの特徴を捉え、勝つための手段を思い付いたというレオン。それには敵も味方も、第三者である観客たちも驚きざわついていた。

「え!?何それ!?」
「教えて!!どんなどんな!?」

シェリアとソフィアが興味津々といった感じに氷の神に詰め寄っている。レオンは彼女たちを押し退けると、なぜか俺に持っていたボールを投げ渡してくる。

「シリル」

手招きをしてくる少年に歩み寄ると、彼は周囲の人間に聞こえないようにと配慮して、耳元で囁くように話しかけてくる。

「シリルならこのゲーム、楽に勝てるよ」コソコソ
「え?」

唐突にそんなことを言われて間抜けな声が出てしまう。俺なら勝てるってどういうことなのかな?もう少し詳しく聞いてみるか。

「シリルの目ならさ、相手が動く方向わかるじゃん?それの応用で壁にどうぶつければどこに跳ね返るかもわかると思うんだよ」

そう言われるとなんとなくではあるが納得してしまう。今までやってみたことはないが、イメージさえ掴めればそれをするのも難しくはないだろう。だけど・・・

「これって魔法使っていいの?」

魔導士じゃない人も出ているこのゲーム大会。当然普段やっていることが優位に働く人もいれば、そうじゃない人もいる。その中で自分たちしかできないことをやるのは、はたしていいのだろうか?

「それは大丈夫。俺らまだ子供だから咎められないよ」

ニヤッと悪役のような笑みを見せる彼を見て、思わず苦笑い。こういう時は自分たちが年少であることを利用するのか・・・汚いような気もするけど・・・

「そうも言ってられないか」

負け
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