暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1427話
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者達ではないのだから。

『熱血とは盲信にあらず!』

 そんな風に叫んでいるのは、少し前まで草壁に捕らえられていた月臣だ。
 そこからグリューノの死やこのままで自分の中にあるゲキガンガーに対して胸を張れるのかといった具合に話が進んでいく。
 それを聞いた木連の兵士は、何人かが手に持っていた銃を地面に落とす。

「順調に進んでいるらしいけど……問題はバッタだろうな」

 カトンボ、ヤンマ、チューリップといった大きな戦力は宇宙での戦いならまだしも、このまま都市艦の中や、小惑星帯に存在する基地の中で行われる戦いでは過剰な火力であり、出番はない。
 もし出て来たら、白鳥達も自分達で確保している戦力を出さざるを得ず、戦いは無意味な消耗戦になるだろう。
 元々木連の戦力は無人機が主力なんだから、どうしたって意味のない消耗戦にしかならない。
 ……にしても、熱血とは盲信にあらず、か。この戦いが終わったら、熱血革命とか熱血クーデターとか言われるようになりそうな言い分だな。
 熱血革命よりは熱血クーデターの方が何となく語呂はいいか?
 ただ、クーデターとなると賊軍も似たような感じなんだよな。
 その辺がちょっと問題が……いや、その辺は別に俺が心配する事でもない。
 この世界の住人が自分達で決めるだろう。

「説得でこっちに引き込める者達は多いけど、それでも全てって訳じゃない。そうなると、やっぱり向こうの方が戦力は多いな。……さて、どうしたものか。生身での戦いとなれば、本来なら俺達の独壇場なんだが……」
「なー、アクセル君。うち、怪我の治療に行きたいんやけどー」

 どうするか迷っていると、不意に近衛がそう声を掛けてくる。
 ……なるほど。元々近衛は戦いそのものをそんなに好まない、平和主義者だ。
 いや、別に俺だって戦いを好んでいる訳じゃないんだけどな。
 ともあれ、近衛にとっては怪我をしている人を治せるのに治さないというのは我慢出来ない事なのだろう。
 さて、どうするべきか……そう考えるも、すぐに頷きを返す。

「分かった。ただし護衛として桜咲と神楽坂の2人を連れて行くこと。……頼めるか?」

 視線を向けたのは、近衛ではなく神楽坂の方。
 桜咲は元々このちゃん命! といった具合の性格だから、それこそ何も言わなくても……いや、行くなと言っても行くだろう。
 それに近衛の性格と外見を考えれば、木連の人間に受けはいい筈だった。
 そんな人物が不思議な力――魔法――で自分達の怪我を敵味方関係なく癒やしてくれるのだから、木連の人間にとっては天使的な扱いとなるだろう。
 そして、近衛が白鳥達と親しくしているのを見れば……さて、どうなるだろうな。
 草壁に忠誠を誓っている者がいても、近衛の魔力……いや、魅力に勝てるか
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