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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第3話 それぞれのバレンタインデー
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新暦73年2月………

「はい、バレンタインデーのチョコレートです!」
「あのさ、植川さん。渡すタイミングってあると思うんだ………」

バレンタインデーの当日の朝。いつも以上にテンションが高い植川は星達3人が居る前で堂々と
俺にチョコを渡してきた。

「ふぇ?」

「「「………」」」

ほらもう後ろの3人からの視線がビシビシと………

「これね、私のオススメのチョコ屋さんのチョコなの!!昨日買いに行ったんだけど2時間も待っちゃった〜」
「………手作り………じゃ無いんですか?」
「え〜せっかく食べるならおいしい方がいいじゃない星ちゃん。それについでに私も食べれるし!」

相変わらず植川はずれているが、お陰様で3人の痛い視線も和らいだみたいだ。

「じゃあ、明人君と桐谷君にも分けてくるね!!」

そう言ってさっさと行ってしまった。
あげるじゃなく分けると言った辺りも植川らしい。

「本当にお菓子好きなんだね雅は」
「羨ましいものだ。ライと同じで食べても太らないからな」
「そうですね………」

そう言ってブルーになる星と夜美。
昨日、『また1キロ増えた………』と呟いていたとキャロから聞いていた。
最近ダイエットの関係で野菜中心、低カロリーな物中心の夕食が続いており、特に肉好きのアギトやライは辛い思いをしている。
俺は別に何でも良いのだが、流石に飽きてきた………

「零治君〜!!」

そんな大きな声で俺を呼ぶ声。
今年、新生徒会長になった水無月先輩だ。
高校生になっても人気は変わらず、ほぼ満場一致で生徒会長に決定した。

「朝から元気ですね………」
「あらそんな事言っていいの?せっかく愛のこもった特製チョコを渡すために待ってたのに………」

と悲しそうな顔をする会長。
先に言っておこう。会長はその容姿、成績優秀、優しくリーダーシップのある。
そんな会長は男からだけじゃなく、女子(特に1年)からも絶大な人気があるのだ。

「あり得ない零治君………水無月先輩を泣かせるなんて………」
「そう言えばいつも星ちゃん達と一緒に居るわよね………?」
「まさか2股!?いえ、何股か分からない!!」

こんな感じで根も蓋も無い噂が広がっていくのだ。………いや、周りから見ればそうでも無いか。
まあとにかく中3の会長だった時の人気も随分と冷めてしまった。

いや、よくよく考えてみると今まで広がらなかった方が不思議か。
もしかしたらSBS団の影響で俺の噂が広がらなかったのかもしれない………

アイツら相当女子に嫌われてたからな………

「済みません、じゃあありがたくいただきます」
「そうしなさい。大丈夫よ、中にわさびでも入れてる訳じゃ無いんだから………」

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