暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
第143話
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
た可能性は高いだろう。刀傷の数を見る限り……あの”風の剣聖”を相手に兄貴もかなり善戦したんだと思う。――――だが、兄貴の直接の死因は”背後から銃で撃たれた”ことだ。」

「ええ……だからこそおかしいのよ。」

「あの男がまだ真実を隠しているのか……」

真剣な表情で答えたロイドの言葉にセシルは頷き、ツァイトは厳しい表情で呟き

「あ………」

「それって……」

ティオは呆け、エリィは真剣な表情でロイドを見つめた。

「―――シズクちゃん。手紙も読ませてもらうよ。」

「は、はい……」

そしてロイドは手紙を読み始めた。



―――ロイドへ。長らく渡せなかった品をこれを機会にお返しする。



その品が全て――――釈明するつもりはない。全てが終わったその時、セシルと共に存分に俺を裁いてくれ。この身はどうなっても構わん。だからシズクにだけは危害を加えないでやってくれ。全ての責は俺にある。



なお、街に現れた魔導兵は白き神機が大鐘を通じて操っているものだ。白き神機を何とかすれば全て沈黙させられるだろう。



「………………………」

手紙の内容を読み終えたロイドは黙り込み

「……これは…………」

エリィは複雑そうな表情をした。

「……白き神機ってのは、あの映像で見たヤツか。ガレリア要塞をアイスみてぇにくりぬきやがった……」

「でも、空間を消滅させる力は使えなくなっているはずです。」

ランディとティオは真剣な表情で呟き

「でも”風の剣聖”は一体どういうつもりで……」

「わざわざ魔導兵の事を私達に教えてくれるなんて……」

リィンとエリゼは複雑そうな表情で考え込んでいた。するとその時ロイドは”ゼロ・ブレイカー”を手に取って装備した!



「おお……」

「ロイドさん……」

「フフ、ガイさんを見ているようだわ……」

(似合っているわよ。……さすがは兄弟ね。)

ゼロ・ブレイカーを装備したロイドを見たランディは感心し、ティオは明るい表情をし、セシルとルファディエルは微笑み

「まるでお前のために誂えたみたいだな……」

ヴァイスは静かな笑みを浮かべて言った。

「ええ……不思議と手に馴染みます。―――シズクちゃん、伝言、ありがとう。ここから先は、どうか俺達に任せてくれ。キーアの事も……そしてアリオスさんの事も。」

「……はい………お父さんはずっと……悩んでいたんだと思います。お母さんのこと……わたしのこと……色々なことを考えているうちに……後戻りができなくなって……それで……グス……」

「大丈夫―――後戻りができないなんてそんな事があるもんか。」

「お父さんのことはきっと連れ戻してみせる
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ