第141話
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どうやら、あれからずっとここで暮らしていたみたいで……わたしたち”同居人”のことも一応、気にかけてくれたようです。」
「はは、そっか。」
「ふふっ、ネコにしては珍しいくらい律儀ね。」
「せっかくだからエサも用意してあげようか。」
その後ロイド達はコッペにキャットフードを用意した後、それぞれの部屋の状態を確かめた後キーアの部屋に入り、部屋の机の上に置いてある石に気付いた。
「これは………」
石を見たロイドは驚いた後考え込み
「へえ、白い石か。なかなか綺麗じゃねえか。」
「これって確か……ミシュラムでロイドさんがキーアにプレゼントした……?」
ランディは感心し、ティオはロイドに尋ねた。
「ああ、ミシュラムのビーチでキーアにあげた『ホワイトストーン』だ。」
「キーアちゃんが置き忘れて行ったのかしら……?」
ティオの疑問にロイドは頷き、エリィは考え込み
「けど確か未来のキーアはその石をペンダントにして肌身離さず持っているよね?」
ワジは不思議そうな表情で言った。そしてロイドはホワイトストーンを手に取った。
ねぇ、ロイド………みんな
その時ロイド達の頭の中にキーアの声が響いてきた!
「…………ぇ……………」
(――――残留思念……!まさか契約している私にまで聞こえてくるなんて……!)
(ほう〜、あのガキんちょ、我輩達の予想以上のとんでもない力の持ち主だな。)
(へえ?今のはあたいも驚いたよ。)
(……さすがは”至宝”の存在といった所か………)
(”創られた存在”とはいえ、まさかこんな真似ができるとは………)
頭に響いた声にロイドは呆け、ルファディエルは驚き、ギレゼルとエルンストは興味深そうな表情をし、ラグタスは重々しい様子を纏い、メヒーシャは真剣な表情で呟いた。
キーア、しあわせだったよ
だけど
だけど
だけど
さよなら
「………………………」
頭に響いたキーアの声を聞いたロイドは呆け
「い、今のは……キーアちゃん……?」
リーシャは戸惑い
「間違いねえだろう。………だが、どこから……?」
ランディは目を細め
「ロイドさんが手にしたそれに、残留思念のようなものが込められているのを感じます。………哀しみや迷いを無理やり押し込めたような……」
ティオが複雑そうな表情で説明した。
「キーアちゃん……」
「……やれやれ。あそこまで無邪気だった子が……未来のキーアもきっと同じ事をこの時代の僕達に教えたんだろうね………」
(まだ幼子だというのにこれほどの哀しき決意をさせるとは……
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