暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
第141話
[3/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「はい、スタッフもアーティストも皆さん一通りそろっています。」

「ちなみに今は、新しく再構成した舞台の練習に一丸で取り組んでいる所でして。突然の戒厳令と外出禁止令には戸惑いましたが………自宅に戻るくらいなら、ここで練習をしていようと全員で話し合って決めたのです。」

「なるほど………頭が下がります。」

支配人の話を聞いたティオは目を伏せ

「………………」

リーシャは複雑そうな表情で黙り込んでいた。

「もしかして……そちらにおられるのはリーシャさんですか?」

その時リーシャに気付いた受付は驚き

「リーシャさん………」

支配人は静かな表情でリーシャを見つめた。

「………ご無沙汰しています。皆さんがご無事で何よりでした。」

リーシャは目を伏せて軽く会釈をした後微笑んだ。

「いえ………リーシャさんもよくぞ顔を見せてくれましたね。色々と事情がおありなのは承知していますが………よろしければ、練習の様子を見て行ってあげて頂けませんか?シュリさんをはじめ、皆さん全力で取り組んでいらっしゃいますので。」

「……………そう………ですね………少し覗いていく程度なら………」

「リーシャ………」

支配人の言葉を聞いて呆けていたリーシャは微笑みながら答え、リーシャの答えを聞いたロイドは明るい表情をした。そしてロイド達は劇場の中に入った。劇場の中に入ると舞台には多くの劇団員たち、そして踊り娘の衣装を身につけてたシュリが演技をしていた。



「これは………」

「フフ、『金の太陽、銀の月』の追加シーンだね。」

「シュリさん、すごいです………」

シュリの演技を見ていたロイドは驚き、ワジとティオは静かな笑みを浮かべて呟き、そして舞台に近づいた。

「おや、君達は………リーシャ君――――リーシャ君じゃないか!」

近づいてきたロイド達を見た劇団長は目を丸くした後リーシャに気付いて驚いて声を上げた。

「リーシャ姉………?」

劇団長の言葉を聞いたシュリは演技を止めてロイド達を見つめ

「ほんとだ、リーシャじゃないか!」

「はは、何かの間違いじゃないよな。」

「……間違いない、確かにリーシャだ。」

「ふふ、これで最後の気懸りがなくなったわね。」

シュリに続くように劇団員達も明るい表情でリーシャを見つめた。

「………皆さん………あの、本当にすみませんでした。」

劇団員達の反応を見たリーシャは驚いた後頭を下げた。その後ロイド達は劇団長達に事情を軽く説明した。



「そうか、今は支援課の皆さんと一緒に………」

「はい、今はまだ全てをお話しできませんが………ですが、けじめを付けたらその時はちゃんと………」


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ