第32話 =物語はここから動き出す=
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用事があるの。キリトは?」
「同じく。こいつ売ろうと思ってな」
そういいメニューを開き名前を見せてくる。するとそこにはサチやアスナなどの料理人プレイヤーの欲しそうな―俺はデザート専門だか
らそこまでじゃないけど―、いやほとんどのプレイヤーが食べたい食材【ラグー・ラビットの肉】の名前が。
現に隣で料理したさそうなキラキラした目でサチが見ていた。
「料理スキル上げてるやつなんてなかなかいないから装備の新調のコルになってもらおうと」
料理スキルというところでさっきもだけど俺はアスナを思い出した。それと別れる前に言っていたユカのあの妹思いの言葉もついでに。
目の前のキリトには俺らが上げているというのは教えてない。料理スキルについて知っている知っていないはほぼ変わりないから面倒で
教えてないだけだけど。
「私、料理スキ「そーだな!なかなかいないよな、そんなやつ!」…え?」
サチの言葉の途中で俺の言葉をねじ込み俺たちも上げていないということにさせる。もちろんポカンとしていたサチさんですが耳打ちす
ると分かってくれたみたいで話をあわせてくれる。
「知り合いつってもあの人くらいしかいないしな」
あの人とはアスナのことだろう。俺たち2人には容易に想像がついた。その後も「料理スキル上げておけばよかった」などの話を続け歩
いていると見知った店の前で「ダスクリザードの皮、20枚で500コル!」という明らかにおかしな値段を聞き3人そろってため息をつく俺
たち。おそらくキリトもサチもエギルの商売方法知ってるから思ってることだけど声に出して言いたいな…ドンマイって…
その残念な槍使いと入れ代わりで俺たちが入ると早速メニューを操作しているゴリ…エギルがいた。
「うっす。相変わらず阿漕な商売してるな」
「エギルさん、あれ詐欺になりません?」
「そのぼったくった分サービスしてくれよ」
「よぉ、キリトとサチにリクヤか。安く仕入れて安く提供するのがウチのモットーなんでね。」
悪びれる様子もなくうそぶくエギル。
「後半は疑わしいなぁ。まぁいいや、買い取り頼む」
「私もお願いしまーす」
「俺もついでに、な」
売る手順は安そうな俺、サチ、そして肉を持ってるキリトの順になった。そのとき自分の商売方法を自覚してる発言は無視しておこう。危うくツッコミそうになったけど…俺のがさっきの槍使いと同じような素材で5000コル、サチが何を売ったかは知らないからいくらかわかんないけどキリトの番になるとエギルはその巨体に似合いそうに大きく目を見開いていた。
「おいおい、S級のレアアイテムじゃねえか。ラグー・ラビットの肉か、俺も現物を見るのは初めてだぜ…。キリト、おめえ別に金に困ってねえんだろ?自分で食
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