第四十四話 VS木山春生
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「そもそも私をのけ者にしてアンタ達だけで戦おうとしてるのがいけないんでしょーがっ!!」
御坂さんが更に怒ってくるが、そもそも俺は木山先生と勝負する話をしていただけで、その勝負に御坂さんが入ってこれないようにしていたわけでは無い。いや、御坂さんの性格から、『勝負』という言葉からは一対一の勝負しか頭に浮かばなかったのかもしれないが……。
「バトルジャンキーここに極まれり!」
「バトルジャンキーじゃないわよっ!!」
俺がぽつりと呟いた言葉に間髪を入れず御坂さんが反論してくる。
「ええっ!? マジでっ!?」
いくらなんでもそこまで自覚が無いとは思わなかったので、かなり盛大に驚いてしまった。
「いや、どう見てもバトルジャンキーにしか見えないのだが……」
「悔しいですが、木山先生に超同意です」
「今のみさかをバトルジャンキーと呼ばないなら、バトルジャンキーという存在が居ないことになる」
御坂さんのことをバトルジャンキーだと思っていたのは俺だけじゃ無かったようで、木山先生を始めとして、絹旗さんも滝壺さんも俺の思っていることを代弁してくれている。
「そこまでっ!?」
全員からのバトルジャンキー認定に御坂さんが驚いているが、俺からしてみればそこで驚いている方に驚きである。
「それで、結局どちらが私と戦うのかな?」
「私に決まってるでしょうがっ!!」
ここで一段落付いたと思ったのか、木山先生が話を戻すと速攻で御坂さんが名乗りを上げる。
「じゃ、俺たちは見学って事で」
「それなら、その間にマルチスキルについて超教えて貰っても良いですか?」
「私も知りたい」
御坂さんの性格を考えると一対一で戦わせた方が良いのかと思い、俺はアイテムの二人を巻き込んで見学をすることにした。アイテムの二人もマルチスキルについての話が聞ける時間が取れるということで、戦闘はレベル5の御坂さんに任せても良いだろうと考えたようだ。
「ちょっ!! 私一人で戦わせる気!?」
「いやいや、御坂さん。一人で戦いたいんでしょ?」
一対一で戦いたいのだとばかり思っていた御坂さんの言葉に、俺は驚きつつ返す。
「超頑張ってください」
「たとえ敵味方関係なく攻撃するような人でも、私はそんなみさかを応援してる」
アイテムの二人は既に観戦モードで、御坂さんの応援に回っている……というか、滝壺さんの毒舌が炸裂している。
「いいわよ! 私一人でやってやろうじゃないの!」
『お姉様……』
御坂さんが戦闘モードに入った所で、今まで空気を読んで発言を控えてくれていたと思われる白井さんの声がレシーバーから聞こえてきたが、既に御坂さんには届いていないだろう。
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