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とあるの世界で何をするのか
第四十四話  VS木山春生
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の能力に驚いたのがアイテムの二人である。

「絹旗さん、滝壺さん! どうしたの!?」

「超今の……麦野の能力です」

 御坂さんに心配されたアイテムの二人が答える。二人の驚きようからだいたい予想はできていたが、やはり今のは麦野さんの原子崩しだったようである。それにしても、木山先生はなかなかあくどいことをしてくるな。

原子崩し(メルトダウナー)……流石レベル5といったところか。なかなか使い勝手が良さそうだな」

 木山先生が自分の手を見つめながら呟く。

「滝壺さん、ちょっと能力借りるよ」

「うん」

 確かに麦野さんの能力は強力なんだろう。しかし、それをアイテムの二人の前で使うというのは流石の俺も頭にきた。ということで、滝壺さんに了解を得て能力を使わせて貰うことにする。滝壺さんも麦野さんの能力が勝手に使われて悔しかったのか、力強く頷いてくれた。

「さて、木山先生。少なくとも俺は貴女と同じ土俵に上がれたようです。元々能力者では無かった貴女と、元々レベル4の能力者だった俺と、どっちが上手く能力を使いこなせるか勝負してみましょうか」

「ちょっ!! 何私を差し置いて勝負しようとしてんのよ!!」

 俺は木山先生に宣戦布告をしたのだが、折角格好良く決めたのに空気を読まない御坂さんに水を差されてしまった。

「だが、君は今年の春から能力者になったのだろう? 私は何年も前から能力開発に携わっているのだよ」

「なるほど。能力に関わっていた期間という意味では木山先生の方が経験が長いですね」

 御坂さんのことは完全無視で木山先生が話を続けるので、俺もそれに答える。

「こらっ! 無視してんじゃ無いわよっ!!」

「それなら数ヶ月の実戦経験が上か、数年の能力開発経験が上か、試してみましょうか」

「ああ、そうだな」

 御坂さんが何やら喚いているが、今回も無視したまま続けると、木山先生も同意する。

「私を無視すんなぁーっ!!」

 俺と木山先生が無視し続けてきたので御坂さんが遂にキレて電撃を飛ばしてくるが、俺も木山先生も難なく防御する。木山先生の方で何をしたかは分からないが、俺の方は学園都市の能力では無く空間盾を使わせて貰った。

「味方にまで電撃を放つのはどうかと思うのだが……」

「敵であるはずの木山先生の方がなぜか超まともな意見を言ってますね」

 御坂さんに対する木山先生の言葉に絹旗さんが同意している。まあ、俺も同感ではある。

「アンタらが私を無視するのが悪いんでしょーがっ!!」

「御坂さんがいちいち話の腰を折ってくるから無視せざるを得なかったんだよ」

 御坂さんの無茶苦茶な理論に俺が反論する。こういう所が御坂クオリティーなのだろうか。


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