第四十四話 VS木山春生
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さんが白井さんに尋ねると、白井さんの答えの後に固法さんからほぼ間違ってない予測が返ってくる。
「へぇー。デュアルスキルなんて、楽しませてくれそうじゃないの」
能力の持続時間が終わったのか、木山先生が意図的に解除したのかは分からないが、攻撃がやむと固法さんからの情報で楽しそうに呟く御坂さん。流石バトルジャンキー、戦闘民族高町家……いや、御坂さんだから御坂家なんだけど。
「デュアルスキル? 違うな。私の能力は理論上不可能とされてきたあれとは全く方式の違うものだ。言うなれば……そうだな、マルチスキルとでも言った方が正しいか」
「呼び方なんてどうでも良いわよ。やることに変わりはないんだから」
呼称の間違いを訂正する木山先生に御坂さんが構えなおす。アイテムの二人も再び戦闘態勢だ。
「そうか。しかし、さっきからそこの彼はずいぶん静かなようだが?」
「ちょっ、アンタ! 何やってんのよ!?」
これから戦闘を繰り広げようかという三人を差し置いて、木山先生は俺に話を向けた。それによって御坂さん達も俺に意識を向けてきたので、俺のマルチスキルを披露するには丁度良いタイミングだろう。
「いや、木山先生のマネが出来ないかなーって思って」
「マネ? 木山先生のモノマネなんかしてどうすんのよ……ってぇっ!?」
俺の発言で御坂さんが微妙に勘違いをしていそうだったので、一本指を立ててその先から火を出してやると御坂さんは大いに驚いてくれたようだ。
「なるほど、他人の能力ってこうやって使うのか」
俺はうんうんと頷きながら、木山先生にまで聞こえるよう独り言を呟く。
「いやいや! 何でアンタまで他人の能力使えてるのよ!?」
「そこはほら、俺もレベルアッパー使用者だから」
「そういう問題っ!?」
御坂さんの疑問に答えて驚かせながら木山先生の様子を窺ってみるが、木山先生はそれこそ『面白い物を見つけた』と言わんばかりの表情でこちらを見ていた。
「もしかして、私達も超他人の能力使えたりしますか?」
絹旗さんが自分たちもデュアルスキルが使えるのかを聞いてくる。事前に『無理をすれば麦野さんみたいになる可能性がある』ということは伝えてあるのだが、後々の事を考えて、ある程度不自然にならないようにこの手の話を俺に聞いてくるよう頼んである。
「やろうと思えば出来るかもしれないけど、今からはそんな余裕が無いと思うよ」
絹旗さんの疑問に答えていると木山先生がこっちに手を向けたので話を切り上げる。
「そういう事……だ!」
「なぁっ!!」
「なっ!」
木山先生の手から俺に向かって一筋の光線が襲ってくるが、ある程度の予測が出来ていたので難なく回避する。そして、そ
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