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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic9彼の者ら、狂人につき〜Prison Family〜
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つかいすて》のメンテナンスを一手に引き受けてるの忘れないで』

ゼータは、肩が凝って疲れている、とでも言いたいようにコキコキと首を鳴らして大きな溜息を吐いた。

『で? このくそ忙しい時に何の用なの、父さん? ウチ、セッテとオットーとディードの最終調整もあるんだけど?』

ガンマは前髪の奥に隠れている瞳でプライソンをジトっと見た。

「そ、そのままで頼む。あと出来れば、スキタリスとシコラクスのフォローもしてや・・・ってくれ」

『逃走した端末2基とレリックの探索・・・。適当にグレムリンと、余り始めたシームルグシリーズをバラ撒いておけば、機動六課とか言う部隊の航空戦力を空に足止め出来ると思う。それでいい?』

「ああ、それでいい」

『任務了解。イプシロン、シームルグを飛ばすから来て』

「イプシロン、了解」

ガンマとの通信が切れ、イプシロンはプライソンに一礼してから研究室を駆け足で出て行った。プライソンは「アルファ。スキタリスとシコラクスに指示出しとけ」アルファにそう命じると、「承知しました」彼女は恭しく頭を下げた。

「お前たちは待機しとけ。以上だ」

プライソンはそう言って、再び作業を再開した。アルファとベータとイプシロンは踵を返して研究室から出ていくが、デルタだけがその場に留まった。

「ねえねえ、プライソン」

「なんだ。邪魔をするな、あっち行ってろ」

「あぅ。あのね、端末とレリック、早く回収できると嬉しい?」

「ああ、そうだな。局が割り込んでくると面倒くさい。サッサと回収してくれと助かるな」

プライソンからそう言われたデルタは「そっか♪」含み笑いをし、踵を返して研究室からスキップで去って行った。その際の彼女の笑みは、まるでイタズラっ子のような何かを企んでいるものだった。


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