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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic9彼の者ら、狂人につき〜Prison Family〜
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どおどしているイプシロンに代わって、アルファとベータがそう報告をした。プライソンは「なんだと? 見せてみろ」ゼータから送られてきた映像をモニターに流すように命令した。モニターが切り替わり、ゼータ視点の映像が流れだす。
『骨折させてでも連れて参ります!』
――
蠢け超然なる大地
(
ノーム
)
――
扇を手に、銀髪の少年フォルセティと金髪の少女ヴィヴィオへと疾駆するゼータ。彼女たちの間の地面が大きく爆ぜ、大小の石礫や意識的に構築された石柱が何本とゼータへと殺到していく。
『この程度なんともありません!』
――サウザンドブレス――
ゼータが勢いよく両手に持つ扇を振るうととんでもない突風が生まれ、何十発という石礫を押し返し、石柱も先端から瓦解していく。砕かれた瓦礫などが全てフォルセティとヴィヴィオの元へと殺到する。
――
闇よ誘え
(
コード
)
、
汝の宵手
(
カムエル
)
――
そんな瓦礫を受け止めるのは影で出来た、人の腕を形をした平たい触手。さらに・・・
――
捕らえ打て
(
コード
)
、
汝の懲炎
(
クシエル
)
――
『な・・・!? あっづ・・・!?』
ゼータの四肢や胴体に絡みつくのは炎で出来た縄。炎で出来ているため『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・!』彼女の皮膚や服を焼き始めた。フォルセティがヴィヴィオの視界にゼータが入らないように前から抱きしめると・・・
『
護り給え
(
コード
)
、
汝の万盾
(
ケムエル
)
』
術式名を詠唱。するとサファイアブルーに輝く小さな円い盾が無数に展開され、それらが合わさってフォルセティとヴィヴィオを覆うように半球状のバリアへと変化した。
『さようなら、ゼータ』
『ヒッ! ま、待っ――』
――
輝き燃えろ
(
コード
)
、
汝の威容
(
ケルビエル
)
――
ゼータの足元にサファイアブルーの円陣が展開され、『っ!!』カッと蒼炎が噴き上がった。ゼータは声にならない悲鳴を上げる。全身が機械部品のサイボーグであるため、ただの人間より頑丈で死に難い。だが、それが彼女にとっての絶望だった。生きながらに焼却されているにも拘らず、すぐには死ぬことが出来ないのだ。蒼炎で視界内が満ち、ゼータに背を向けて歩きだすフォルセティとヴィヴィオの後ろ姿が映ってすぐ、ブツンとブラックアウトした。
「映像はここで途切れました。再起動を待ってみましたが・・・一向に行われないので、まず間違いなく死亡したと結論付けられます」
「映像を見て判る通りプフェルトナーはレリックを2つ持ち去っています。いかがしましょうか・・・?」
生まれた理由は何であろうと末の妹を喪ったことで暗い影を落とす“スキュラ”達。そんな中でプライソンは「さすがは魔神オーディンの、か。それでゼータは、どの作品の担当だったか?」悲しみの感情
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