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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic9彼の者ら、狂人につき〜Prison Family〜
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マはまぁ許してあげて。あの子の機体としての性能を思えば引き籠るのが仕事だから
「だったらベータお姉ちゃんが行ってきてよ」
「どうしてそこで、だったら、になるのか解らない。OK、じゃあこうしよう。多数決で決める。これで文句無し」
ベータの出した採決案にアルファ達は賛同し、そして「イプシロンに決定!」となってしまった。5機中4機がイプシロンに票を入れたのだ、どう見ても末っ子に面倒事を押しつけるダメダメな姉の図だった。フルフルと全身を震わせるイプシロンは、涙を湛えた両目で姉たちをキッと睨みつけ・・・
「イプシロンは姉たちに不快を表します! いぃーっだ!」
彼女たちの製作者であり父でもあるプライソンの居る研究室へと駆け出していった。残された姉たちは顔を見合わせてから頷き合った。どうやらイプシロンに押し付けたことへの罪悪感を覚えたことで、「行こう」慌ててイプシロンの後を追うことを決めたようだ。そうして姉妹全員で研修室へと足を運び、何かしらの作業中だった「プライソン」の背中に声を掛けた。
「なんだ? 今はお前たちに構ってる暇はないぞ? うるさいから向こうへ行っていろ」
デスクチェアに腰かけていたプライソンはクルっと姉妹たちに体を向けた。座っていたのはまだあどけない少年だった。薄紫色の髪はもっさりボサボサとしており、身嗜みには几帳面ではないことが窺える。瞳の色は黄金で釣り目。笑うと八重歯が光る。生意気そうな小僧っと言った感じだ。青いストライプが縦に描かれたYシャツ、蝶ネクタイ、黒ベスト、そして紫色のジュストコールを羽織っている。
「あの、ですね。プライソンがゼータに指示を出していた、その、例の作品の輸送の件ですが・・・」
「んあぁ? あー、
制御端末
(
プリンツェッスィン
)
と
防衛端末
(
プフェルトナー
)
か」
プライソンは操作盤へと体を向き直して、空間モニタータイプのキーボードのキーを軽快に打っていく。展開されたモニターに表示されたのは3つの生体ポッドで、内2つのポッド内に漂うのは2人の幼い子供。体のつくりからして少年と少女だ。
1人は金髪の少女で、ポッド下部の金属板にプリンツェッスィン・ヴィヴィオと刻印されている。1人は銀髪の少年で、金属板にプフェルトナー・フォルセティと刻印されている。そして最後の1つのポッドは空だが、金属板にはカイゼリン・キュンナと刻印されている。
「そう言えば遅いな。予定ではそろそろ東部に入ったと連絡があってもいい頃だろうが。何をもたもたしているんだ、アイツは」
「あ、あの、イプシロンは――」
「それでですね。ゼータからの視覚情報が私たち
姉妹
(
スキュラ
)
に届きまして・・・」
「ゼータが、えっと・・・プフェルトナーによって殺害されてしまったようでして・・・」
お
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