機動戦艦ナデシコ
1426話
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気配遮断は生き物が直接見ている場合にしか効果がない。
バッタのような無人機には全く意味がない訳で……
「しょうがないな。……それにどのみち草壁が警戒を厳重にしてるだろうし」
俺は、あっさりとバッタを破壊する事を決意する。
どのみちバッタ程度であれば、破壊するのはそう難しくはない。
幸いこっちに向かってくるバッタは1機だけだ。
恐らく今回の件はあくまでも念の為に確認を……という事なんだろう。
こっちに向かってくるバッタを破壊し、そのままチューリップの生産プラントを空間倉庫に収納する。……まぁ、人がいれば不可能だから、これはあくまでも最も上手くいったと仮定しての話だが。
そしていよいよバッタがこっちに近づき……俺の姿を確認したのだろう。機銃をこちらへと向けてくる。
うん? てっきりミサイルを撃ってくるかと思ってたんだが……いやまぁ、俺としてはそっちの方が楽でいいんだけど。
こちらに向かって放たれる無数の銃弾。
俺は虚空瞬動を使って――宇宙でも使えたのには驚いた――バッタとの距離を縮める。
当然ながら銃弾は俺へと向かってくるが、ぶつかった瞬間に俺の身体は白炎と化し、銃弾が通り過ぎていく。
そう言えば宇宙で撃たれた銃弾とかは、ビームとかレーザーみたいなものじゃなくて実弾である限り速度を弱める事なく真っ直ぐに飛んでいくんだが……その辺、大丈夫なんだろうな?
ふと気が付けば、木連の都市艦がバッタの放った銃弾で破壊されてましたなんて事になったら困るぞ? 特にれいげつには俺達の拠点でもあるコンテナがあるんだから。
……どこか他の場所に飛んでいってくれた事を祈るのみか。
そういう意味では、生産プラントの側でバッタに攻撃してミサイルが誘爆するのも……いや、そうか。バッタなんだから、別に破壊する必要はないか。
見る間にバッタとの距離が縮まっていくのが見える。
バッタは当然何度となく機銃を俺に撃ち込んでいるが、それは全て俺を貫き、あらぬ方へと飛んでいく。
そして文字通りの意味で至近距離となった時……俺の手はバッタの身体へと触れる。
瞬間、まるで今までそこにバッタの姿があったのが嘘のように綺麗さっぱり何もなくなっている。
何をやったのかと言えば、今までにも何度かやった空間倉庫への収納だ。
パイロットが乗っていない無人機だからこそ可能な方法であり、無人機にとっては触れられた時点で無力化されてしまうという脅威の攻撃方法。……いや、正確には攻撃方法じゃないが。
ともあれ、こうして吸収……もとい、空間倉庫に収納されたバッタは、今頃空間倉庫の中で動きを止めているだろう。
後はいつ出す事になるのか分からないが、空間倉庫から出された時にまた動き始める筈だ。……その際の攻撃相手が誰になるのかは全く不
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