第76話命の重さ
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を撮るのに必死だったっけ。挙げ句の果てに竜兄やあたしが出る種目の前に電池切れたし、正直もう帰ってって思ったよ。超恥ずかしかったし、知らない人のふりするの大変だったんだから。まあ流石にそんなことはもうないかな。ネット中継だし、二人とももう30代後半だし、そもそも孫いるし。
GGO最強のプレイヤーを決定する大会、《バレット・オブ・バレッツ》ーーー通称BoBはネット中継で現実世界でも別のバーチャルMMOでも観戦することが出来る。パパとママや雪乃お義姉さんと星乃ちゃんは家から、あたしはこの後みんなと一緒にALOで狩りをしてキリトくんとアスナさんの家で竜兄の大会を観戦する予定になってる。当然知らない人もたくさんいるだろうけど、ユイちゃんならプレイヤーIDで竜兄が分かるだろうから大丈夫かな。そういえばーーー
「竜兄のGGOアバターってどんな姿してるの?」
「ブフォッ!?ゲホッ!ゴホガホッ!!オエッ・・・」
驚きすぎじゃない?アバターの容姿くらい、現実で面識があれば別に聞いてもそこまで悪くないんじゃないかな?
「・・・いくらお前でもそれを知る権利はない」
「あっそ」
何がなんでも教えたくない訳ね。まあ別にいいけどーーー
「心配すんなよ。今日でバイト終わりだし、報酬ガッポリ稼いでっから、みんなでクリパでもやろうぜ。もちろんオレのおごりで」
「やった!」
総務省の菊岡さんから3000万近く要求してるから竜兄がいつになく太っ腹になってる。これは今年のクリスマスが楽しくなるよーーー
竜side
結局、昨夜は全く眠れなかったなーーー
【この、名前・・・あの、剣技・・・お前、本物、なのか?】
オレと同じSAO生還者の、元ラフコフの男。
【ライリュウか?】
あの男との出会いがオレの記憶を、オレの犯した罪を思い出させた。
オレは昨日GGOにログインした都立中央病院の病室のベッドに座りながら、今日のダイブの準備が終わるのを待っている。でもオレは、本当に今日行けるのかなーーー
「どうしたの?少年。怖い顔しちゃって」
「・・・いえ、何でもないです」
安岐さんの声でオレの意識が安岐さんに移った。怖い顔してたってーーー自分ではいつも通りだと思ってたけど、端から見たらそうは見えないんだな。
「せっかくタダで美人ナースにカウンセリングしてもらえるチャンスなんだから〜・・・ほれ、全部ぶちまけちゃいなよ」
「・・・それは断ったらバチが当たるってもんですね」
確かに美人だけど自分で言うかって言おうと思ったが、言ったら面倒なことになりそうだからやめといた。
全部ぶちまけろ、か。安岐さんなら受け止めてくれるかなーーー
「あの・・・安岐さんはリハビリ
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