暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第28話 「山彦市での出会い」
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のだが、それでもこのクソ暑い時期に長袖はない。もしかすると肌が弱いので人並み以上に日焼け予防をしているだけもしれないが……だとしても見ている側が熱くなる格好だ。
「あの、申し訳ありません」
「い、え……わ、私の方こそご、ごめんなさ、い! あ……カ、カードが……、すぐ拾うか、ら!」」
長い黒髪の女性は慌てながらしゃがんで散らばったカードを拾い始める。高校生くらいの年代に思えるが、目元が前髪で隠れているので定かではない。ただ男性の方の背丈や雰囲気からして、少なくとも俺達よりも年上なのは間違いないだろう。
ちなみに余談になるが、シュテルはブレイブデュエルに関することは人一倍熱くなるところがある。故にカードを傷つけるような真似も傷つけられることも許しはしない。今回の場合はシュテルにも責任があるので問題なかったが、もしもわざとそのようなことをする人間と出会っていたら実に面倒くさいことになっていただろう。
「いえお気遣いなく。私の連れと一緒に拾いますので」
「さらりと人を使う奴だな」
「そういうことを言っても拾ってくれるのがあなたでしょう?」
まあ……それは否定しない。
俺がシュテルの連れであることは間違いないし、相手側だけが悪いわけではないのだ。何もしないで見ているだけというのは逆に嫌になる。きっとそれは相手側の男性も同じなのだろう。そうでなければ同じタイミングで腰を下ろしたりはしないはずだ。
散らばったカードはそこそこ数があるのだが4人がかりで拾えば瞬く間に回収できるものだ。だが残り数枚となったとき、不意に黒髪の女性が動きを止めた。
「こ……こここのカ、カード!?」
どうやらシュテルが愛用しているアバターカードが動きを止めた理由のようだ。この反応や落ちたものがカードだと分かってすぐさま拾うとしたことから推測するに彼女もブレイブデュエルをやっているのかもしれない。
そう考えればシュテルのカードを見て動きを止めるのも納得が出来るのだ。何故ならシュテルは全国1位の実力者であるのと同時に最強チームに所属している。知名度でいえばデュエリストの中ではトップに等しいだろう。むしろデュエリストで知らない人間はそうそういないのではないだろうか。
「え、え……うううそ、な……何でシュシュシュ、シュテルさんがこここここんなところ、に!?」
「お、おい紗耶! とりあえず落ち着け……って、おい紗耶!」
シュテルのカードを持ったまま失神気味になってしまった女性に俺とシュテルは固まってしまう。熱中症にでもなってしまったのだろうか……と考えるのが妥当なのだろうが、状況が状況なだけに太陽にやられたのか、はたまたシュテルという存在を目にしてしまった故にやられたのかは分からない。
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