暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第28話 「山彦市での出会い」
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い外見をしているんですよ。可愛げなら十分にあるはずです」
「俺が言ってるのは外見の可愛げじゃなくて内面の可愛げだ。ここでそういう返しをしてくるお前は高町と比べると格段に可愛げはない」

 格段という言葉を用いたものの高町とシュテルの性格を考えると比較するのも悪いような気さえする。容姿に関しては似ていると言われるふたりだが、大雑把に言ってしまえば性格は真逆なのだから。
 それにも関わらず、シュテルは気分を害したのか顔を背けてしまう。本気で拗ねているわけではないのだろうが、こういうところが時々面倒に思う。
 だからといって構わないで放置しておくと目でアピールしてきたり、遠回しな言い方で構えと促してくる。それはそれで面倒なので……結論だけ述べればレヴィとは違った意味で面倒な子なのである。シュテルとレヴィの面倒を見ているディアーチェは尊敬に値する。見方を変えるとふたりに玩具にされているとも言えるのだが。

「……チラ」
「…………」
「…………チラ……チラ」

 チラチラとチラチラ言いながらこっちを見るな。簡潔に言って鬱陶しい。
 これがシュテルではなく高町だったならば、恥ずかしがったりして顔を赤らめモジモジしていそうなので可愛らしく思えるだろう。しかし、現在俺の視界に映っているのは表情の乏しい顔でアピールしてきているシュテルだ。
 構ってオーラのようなものは感じるが、ぼんやりとした顔でこちらを見てくるだけに沸々と胸の内に湧いてくるものがある。仮にデュエル時に見せるような凛とした顔だったとしても、おそらく似たような感情は抱きそうではあるが……ドヤ顔のように思えてならないし。

「あのな……構ってほしいならもう少し別のベクトルでしてくれ。そのやり方だと余計に突き放したくなる」
「そんな……そんなことを言われてしまってはもっとやりたくなるではありませんか」
「何でそうなる?」
「男子は好きな子には意地悪をしてしまうと聞きますし、あなたもそのタイプだと小耳に挟みましたので」

 確かに素直になれない奴はちょっかいを出して気を引くような真似をするが、別にそれは男子に限った話じゃないと思うんだが。というか、誰が俺は好きな相手には意地悪をするだなんて言っているんだ。言いそうな知り合いは小さなヒヨコかタヌキあたりしかいないけれども。

「誰から聞いたかは知らないが鵜呑みにするな。お前への対応は基本的に素だ。意地悪でやっていることなんてほぼない」
「ショウ、あなたは分かっていませんね。今のような発言をするから意地悪と思われるのですよ」
「何でだよ?」
「やれやれ……仕方がありません、説明してあげましょう。いいですか? 付き合い始めて日の浅いナノハ達は除外するにしても、ここ最近のあなたはディアーチ
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