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Three Roses
第十一話 葬儀と即位その六

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「そうしましょう」
「他国にもですか」
「そうです、基盤は磐石に限ります」
「だからこそ」
「周辺諸国にも支持者を増やしましょう」
「それが私の為になるのですね」
「そうです」 
 まさにというのだ。
「ですから」
「わかりました、それでは」
「その様に」
「手は打てるだけ打つべきです」
 最後にロドネイ公が言った。
「全ての手を」
「だから旧教徒、そして周辺諸国にもですか」
「支持者を増やしてです」
「磐石にしておくのですか」
「王になられた時の為に」
「そうすべきですか」
「幸いマリー様はお若いですし健康にも恵まれています」
 この二つの、この場合はこれ以上にないまでに有り難い宝があるからこそというのだ。
「だからこその今のうちにです」
「積極的に動きべきなのですね」
「そして何かあれば」
 王位に就く時があればというのだ。
「無事に就ける様に、そして」
「そのうえで、ですね」
「その基盤は王子にも受け継がれますし」
「余計にですね」
「着実に強くしていきましょう」
 基盤、それをいうのだ。
「着々と」
「わかりました」
 マリーは確かな顔で頷いた、弟であった王の崩御を悲しんだのはほんの一瞬だけのことになった。そしてだった。
 ロドネイ公達の助けを借りて基盤も後ろ盾も強くしていっていた、即位した新王はそのマリーを見て確かな顔で側近達に言った。
「これでいい」
「マリー様ならですね」
「大丈夫ですね」
「次の女王に相応しい」
「そうした方ですね」
「私の目に狂いはない、マリー王女ならだ」
 まさにというのだ。
「次の王になってもだ」
「この国を任せられる」
「確かにですね」
「では、ですね」
「やはりあの方が王位継承権第一位ですか」
「その地位に定められますね」
「丁度王位継承権を定めるつもりだった」
 無事に即位も終えてだ、次にそれにかかるつもりだったのだ。
 だからこそとだ、王は自身の側近達に話した。
「まずはマリー王女でだ」
「そしてマリア王女」
「セーラ王女となり」
「マイラ王女でしたが」
「第二位は王子とする」
 北の王国から迎える彼だというのだ。
「我が娘マリアの前にな」
「わかりました、ただ」
「マリアのことか」
「確かに島国に嫁がれますが」
「私の娘だからか」
「王の姫君ですが第三位ですか」
「当然だ、マリー王女は兄上の姫だ」
 それ故にというのだ。
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