新暦78年
memory:20 ヤキモチうさぎ
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ヴィヴィオはマジだし、なのはさんはなんだか断りがたいオーラ出してるし。
「わかった、わかったからヴィヴィオはそんな顔しないでって」
「うん!」
ヴィヴィオはホッとすると満面の笑みで頷いた。
「ユーリ! 早く行こっ!」
「ちょっ!? いきなり腕引きながら走り出すなっ!?」
「ママも早くー」
「はいはい」
嬉しそうに私の腕を引くヴィヴィオとされるがままの私、そして笑顔でそれのあとを歩くなのはさん。
遠目から見れば仲のいい親子に見えるだろう。
そんな私たちは高町家へと向かった。
高町家へ到着すると、ヴィヴィオは自室へと着替えに行った。
ヴィヴィオがちょうどいないし、なのはさんにあの時のことを聞いてみようかな。
「なのはさん、ちょっといいですか?」
「んー? どうしたの?」
「えっと、ヴィヴィオのことなんですけど……」
そう切り出して聖王教会での再会のことからなのはさんと会うまでのことを話した。
「ってことなんですけど、ヴィヴィオがああ言い出した理由とか知りませんか?」
一通り伝えると頭を抱えたなのはさんにあきれた感じでため息をつかれた。
何故に?
「悠莉君のそういうところは相変わらずみたいだね」
「はい?」
そういうところってどういうところ?
「(にゃはは、まあ、これも悠莉君の魅力の一つなんだけどね)悠莉君、もう一度よーく考えてみて。その時のヴィヴィオの仕草や表情とか」
そう言われ、その時のことを一つ一つ思い返す。
ウヌースが見たときはいつも通りって感じだったと思う。
そのあとはコロナに魔法を教えてることをバラして……ん?
あの時はヴィヴィオの反応を見て楽しんでばかりだったから気付かなかったけど、コロナを見るヴィヴィオの目は羨望…? みたいなものを含んでた?
何か教えてって言った時もだ。
ヴィヴィオが焦ってるように見えた。
それに……―――
思い返すにつれ、何となくだけど理由がわかってきた。
「どう? わかったかな?」
「多分ですけど……嫉妬、ですか?」
「半分正解。今年に入ってなかなかヴィヴィオに会う機会がなかったでしょ? だからヴィヴィオは寂しかったんじゃなかったのかな。だから魔法を教えてもらってるコロナちゃんにヤキモチやいて、悠莉君が帰ろうとすると引き留めた。まあ、簡単に言ったら構ってほしかったんだと思うよ」
「確かに家の道場の方を手伝う回数が多くなったり、最近はイクスのお見舞いとかにも行ってますから前のように会う回数は減ってますからね。……はぁ、そう言うことだったのか、納得です」
あれ? そしたらあの時なのはさんが夕飯に誘ったのは……いやいや、まさ
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