新暦78年
memory:20 ヤキモチうさぎ
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て一人迷子になった時のことでしょ?
その時にクィーンクゥェまで創成してなのはさんと探しまわったっけ。
……確かあのときは六課が解散してすぐだったはず。
ふとそのときのことを思い返したけど頭をすぐさま切り替える。
「もう聞くことがないのなら移動しようか。二人が来る前にオッドーから通信が来て、お茶とお菓子を用意してるだってさ」
ヴィヴィオはさっきと違った意味でうぅ〜と呻きながらも頷き、コロナも頷いた。
オッドーとティードにご馳走になり、コロナを家まで送ったあとのこと。
「私にも何か教えて! ユーリ!」
「……はい?」
ヴィヴィオは突然何言い出してんの?
「急にどうしたのさ。まあ、それは置いとくとして、何かって何を?」
「……え? そ、それは…えっと、その………ぁ、私に魔法教えて!」
魔法って……
「なのはさんやレイジングハートがいるでしょうに。私も二人に教わってるし」
「う……じゃ、じゃあ格闘技!」
「それはスバルさんやノーヴェさんにがいるだろ。ノーヴェさんの許可なくあまり教えられないよ?」
そう言うとがっくしと項垂れた。
ヴィヴィオは一体何がしたいんだ?
前に会った時や通信とかじゃそんなこと一言も言ってなかったのに……
「ヴィヴィオ本当にどうしたの? いつものヴィヴィオらしくないというか……」
「そ、そんなことないよ?」
「だったら顔を逸らさないで私を見て言ってよ」
そう言ってヴィヴィオの顔を覗き込もうとするとやっぱり逸らされた。
「ヴィヴィオー!」
「え?」
「あれって……」
二人そろって振り向いた。
そこには私たちに手を振りながら駆け寄ってくる女性がいた。
「あ、ママ!」
「ただいまヴィヴィオ」
ヴィヴィオの母親で姉さんの親友の一人のなのはさんだった。
「あ、やっぱり悠莉君だったんだ」
「お久しぶりです、なのはさん」
「うん、久しぶり」
なのはさんとあいさつを交わす。
なのはさんと会ったことだし帰った方がいいかな。
親子の時間を邪魔しちゃ悪いだろうし。
「なのはさんと会ったことだし私はもう帰りますね」
「……え? もう帰っちゃうの?」
ヴィヴィオの方を見てみると傍から見てもわかるくらいにしゅんとしていた。
「そうだよ。なんだったら家で夕飯食べて行ってもいいんだよ? はやてちゃんたちには連絡入れておくし」
「ユーリ……」
なのはさんからまさかの援護射撃…というかこの人の場合は援護砲撃か?
それに加え、ヴィヴィオが私の服を掴んで若干涙目になった状態で見上げてきた。
………はぁ…こりゃ帰れそうにないな。
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