新暦78年
memory:19 友達は師匠
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あいよー」
セインは背を向けたまま手を振り、軽い返事をしながらシスターシャッハがいるであろう場所に走って行ってしまった。
さてと、のんびりと中庭でも歩くなりしながらヴィヴィオたちを待とうかな?
-side end-
-side ヴィヴィオ-
今日はコロナと一緒にイクスのお見舞いに来ました。
イクスとのお話も終え、そろそろ出ようかとコロナと話していると突然部屋の扉が開いた。
「よかったーっ、まだ二人とも帰る前で」
「セイン? どうかしたの?」
セインが私たちを見るなりフゥと息を吐いてと部屋に入ってきた。
「いやさ、お二人さんにちょっとしたいいことを教えるために急いでやって来たのですよ」
「いいことですか?」
私はコロナと顔を見合わせると、そろって首を傾げる。
その様子を見てなのかセインはニシシと笑った。
「そう、多分二人にとってはね」
「セイン、もったいぶらないで教えてよ」
「それもそーだね。二人とも今から中庭に行ってみてごらん。そしたらいいことがあるかもよ。それじゃ私は仕事に戻るから、じゃーねー」
「セイン!? ……行っちゃった」
「結局いいことが何なのか教えてくれなかったね」
「うん」
セインが言ったいいことって本当に何なんだろ?
それを考えていると窓の外の何かに気づいた。
えーっと…黒いウサギの人形? あっ……いなくなっちゃった。
「ヴィヴィオ? どうしたの、ぼーっとして」
黒いウサギの人形のようなものに目を奪われているとコロナが心配そうに声をかけてきてくれた。
そして今のことを話してみることにした。
「えっとね、今、窓の外に黒いウサギの人形がこっちを見てたんだけど目が合うとすぐにいなくなっちゃって」
「黒いウサギの人形?」
「うん。これくらいの」
両手を広げて大きさを表現する。
多分これくらい50センチくらいはあった気がするんだけど……
「黒い…ウサギ……」
コロナはうんうんとうねりながら何かを思い出そうとしていた。
何かきっかけになりそうな外見やその他の特徴をあげて言った。
すると、何かを思い出したようにハッと顔を上げた。
「もしかして師匠!?」
「ひゃう!?」
「あ、ごめんヴィヴィオ」
「ううん、大丈夫だよ」
びっくりしたー、いきなり大きな声出すんだもん。
それにしても師匠ってたしか……
「私の魔法とは少し違うんだけど似てるからってことでアドバイスとかしてくれる人なんだ。師匠って言うのは私が勝手にそう呼んでるだけなんだけどね」
「じゃあさっき見たあの黒いウサギの人形って……」
「うん、多分だけど師匠が創
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