新暦78年
memory:17 憧れの再確認
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「ん、わかった。そんじゃそろそろ始めようか」
「お願いします!」
二人はデバイスに手をかけ、それぞれのバリアジャケットを展開した。
しかしミウラは悠莉の姿を見てすぐに疑問を口にした。
「やっぱりインターミドルのやつじゃないんだね」
「そりゃあの時のは仮のデバイスだったしね。こっちが本来の物なんだから」
「さっきの話聞いちゃったらいろいろと違和感感じちゃって。あ、悠莉くん刀は抜かないの?」
「今回は体術と抜刀術使うつもりだから」
そう言ってミウラからある程度距離をとる。
このくらいかな、と呟いてミウラへと向き直り構えをとる。
ミウラは気を引きしめ悠莉と同じく構えた。
「先手は譲るからいつでもかかってきな」
「はい! それじゃあ…行きます!!」
その言葉と同時に突撃に似た独自の歩法で距離を詰め、蹴打を放つミウラ。
「!?」
思ってた以上のスピードで距離を詰めるミウラに驚きながらも腕を固め防ぐ。
威力はなかなか。
悠莉を一メートル程後ろへと動かした。
それだけでは終わらなかった。
ミウラは着地後、再び距離を詰めた。
自分の攻撃が届く範囲まで近づいて打撃を、蹴打を放つ。
決して必要以上に離れないように。
「(私に距離を取らせないために距離を詰めて攻撃の手を休めない。……うん、いい判断だね。まだ私とじゃ実力差はあるんだ、距離を置いたら追い込まれてジリ貧になるだけだからそれで正解。恐れたままでは何もできない。どんな場面においてでもわずかな勇気が重要なんだから)」
自身を驚かせるくらいに成長し、意識的か無意識かはわからないものの自分やザフィーラたちが教えた対処法で攻めてくるミウラに喜びの表情を浮かべる悠莉。
「(悠莉くんの構えが緩くなった? 一撃与えるチャンスは今しかない!!)」
そんな悠莉に対して、ここが好機だと感じるミウラ。
先ほどまでとは異なり、鋭く確実に有効打を与えようとヴィータやシグナムの指導から編み出した技を思いっきり放った。
「(ハンマー・シュラーク!? ……ミウラ、決めに来てるね。だけど、これくらいじゃまだまだ私には届かない。……うん。今度は私の方からも仕掛けるとしようかな)」
悠莉は自身の間近まで迫ってくる拳を受け流し、その勢いを利用してミウラを投げ飛ばす。
ミウラは急なことに声を上げて驚いた。
「うそぉっ!?」
「クスッ、残念でした」
すぐに体勢を整え着地したが、悠莉との間に距離ができてしまった。
「ミウラ! 今から動くからちゃんと防ぐなり避けるなりしなよ! じゃないと……すぐ終わっちゃうよ?」
-side end-
-side ミウラ-
悠莉くん
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